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第74話
何度も何度も、その体内に出して、ミサキのヒートが少し落ち着いたら、アキラはミサキを車に乗せて町のホテルへ向かった。
アルファは成人として扱われているので免許も車も所有しているし、経済活動も当たり前にしている。
彼らが学生として学園に集められているのは、オメガとの出会いと、アルファにしか分からない理由だ。
建前はアルファに変化したばかりの身体のコントロールが出来るまで、ベータから隔離する、ということになっている。
変化して数週間からそれも通るが、11歳から18歳までを隔離する理由にはならない。
だが、アルファ達もそれに従うのはそれはアルファの事情なのだと、誰もそこに疑問を挟まない。
アルファ達も学園を必要以上に出ることはない。
誰にも従わないアルファ達にとってこの学園に隔離されることがどういう意味なのかは、アルファ以外にはわかることはない。
だが、ヒートに入ったオメガを連れてアルファ達が外へ出ることは多い。
ヒートに入った番を他のアルファから遠ざけたいというのはアルファの本能なのだろう。
アキラはミサキが寝ているあいだに、町のホテルへ向かい、そこを貸切、ヒートが終わるまでの数日間、ミサキとそこにいた。
アキラには夢のような時間だった。
ミサキはその間自分からずっとアキラを求め続けたし、ミサキの身体の世話をアキラがすることを拒まなかった。
抱きしめた手を振り払われることなく眠りに落ち、目覚めたなら欲しがる身体に与えた。
いつもなら感じることを嫌がり怖がって、無理やりそうしてからじゃないと欲しがってくれないミサキが、アキラを嫌うことも忘れて欲しがってくれた。
唇へのキス以外は何でもした。
「アキラ、アキラ」
名前を何度も呼ばれ、その幸せに涙を流した。
オメガへの飢え、肉体を喰らう快楽とはまた違う幸せだった。
「ヒートが終らねぇといいのに」
アキラは背後から深く侵入し、反り返ったミサキの胸を両の手で揉みこみ、乳首を手のひらで転がしながら言った。
深い所は子宮への道ではない方で、ここもアキラは好きだった。
オメガじゃなくても愛してたと知ってるからだ。
孕ませたいと思いはするが、ミサキがベータであったとしても愛していただろう。
でも。
そうだとしたら、こんな風には愛せない。
オメガでなければ、アルファの愛にはたえられない。
腹を突き破り殺してしまう。
だが、ミサキはオメガだから。
アキラがそこを愛する行為に死なずに、そこで感じて狂ってくれる。
ああぎいいい
ひぎいいいい
余裕のない、甘いとさえ言えない、ミサキの声はだからこそ愛しかつた。
柔らかい身体を信じられない程そり返し、目見開き顔を歪めて狂うミサキが愛しくて、いやらしくて、もっと喰いたい。
ミサキが腕を助けを求めるかのように宙に伸ばした腕を捕まえる。
床に身体を押し付け、ミサキの腕と指を自分の腕と指を重ね合わせる。
小さな身体を逃げられないように密着させて、動けなくして、1番奥を犯すのがアキラは好きだった。
「こうされるのが好きだろ?」
囁く。
孔の具合がそうだと教えてくれる。
だから、そうした。
ミサキは痙攣さえ押さえ込まれて、そこをぐちゃぐちゃにされて。
アキラの名前をよびながらイく。
何度も何度も何度も。
アキラは幸せだった。
幸せすぎた。
だから中に注ぎこむだけどなく、ミサキのペニスも咥えてやった。
注ぎ込みたい欲は、フェロモンのせいで、いつもより強く、それを耐えるのは辛かったが、ミサキをオメガとして扱っているのではないから、孔だけではなく、男としてのミサキも愛してるからそうしてやりたかった。
まあ、ミサキは咥えられるより、中で出して欲しくて、「早く・・・」と泣かれはしたけれど。
嫉妬に焼かれてでもなく、罪悪感に苦しめられながら、でもなく。
アキラはミサキに求められて、存分にミサキを愛して、喰らって。
幸せだった。
本当に。
だけどそれは終わるのだった。
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