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第85話
ミサキはベータを見つめペロリと自分の唇を舐めた。
ゾクゾクした。
これは性欲だ。
アルファの身体によって引き起こされるものとは違った。
ミサキの。
ユキ先生に処理をお願いして以来の、自分から望んだ性欲だった。
このベータを食おう。
そう思ったならベータは美味そうだった。
アルファのように満足をくれるわけじゃない。
だが、このベータが自分を欲しがりおかしくなるのを見るのはきっと堪らないだろう。
シンに犯されながら、ミサキの孔が恋しくて泣くようにしてやったなら、どんなに気持ち良いだろう。
シンがどんなに犯そうと、ミサキが欲しくて堪らない身体にしてやったなら。
シンはどう思う?
オメガの孔が欲しいと泣く恋人を抱きながら。
ミサキの孔が濡れた。
それを思うだけで。
この孔にベータのペニスを咥え込み、ベータが何度出しても絞りとり、泣いても許さず、出させ続けて、ミサキのモノにしてしまおう。
だけと。
その前にまず、ベータを傷つけてやる必要があった。
傷つけてそこから誘惑し、犯して、ベータの精神も身体もミサキのモノにする。
オメガにかかればベータ等破滅させるのに苦労はない。
アルファですら、オメガに狂い時に破滅するのだから。
おどおどした態度がイラついた。
その目にはでも、ベータならオメガに向けずにはいられない欲情もあった。
仕方ない
オメガの性的魅力はアルファ以外も虜にするのだから。
それはこのベータがどんなにシンに犯されても、「男」である証拠でもあった。
シンが犯してないはずが無い。
ベータをどこにも行かせないため、支配する必要がある。
セックスで離れられなくさせてはいるだろう。
だが、ほら。
このベータは本来、女の子やオメガに惹かれる人間なのだ。
快楽でシンがねじ曲げているだけ。
だから。
ミサキのモノにできる、とミサキは確信した。
ミサキに見つめられるとベータは顔を赤らめて、あきらかにドキマギした。
さあ、どうやって喰ってやる?
シンより上手にその乳首を舐めてやろうか、そしてシンに使えないモノだと思わさせられているペニスをこの指や孔で本来の使い道を思い出させてやろうか。
ミサキが後ろを犯してやってもいい。
シンと違ってミサキならどちらも可愛がってやれるのだから。
ミサキの擬似ペニスは生殖能力はないが、セックスするには問題ない。
された経験のないシンより、ミサキは中をどうされたら良いのかを知っている。
何が気持ちいいのか教え直してやってもいい。
シンはこの場所を見つけられない。
その自信はある。
今頃焦っているだろう。
ミサキは楽しくてたまらなかった。
だが。
「あの・・・あの。あの時はごめんなさい。シンが君に酷いことを・・・」
真っ赤になったベータが、言葉を詰まらせながら謝り始めたのだった。
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