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第10話 気遣いと踏み出す一歩

「そういえば歩にアップルパイと一緒に渡されたかけるやつにも何か効果があるのかな?」  家に帰ってきた俺は親が作ってくれていた昼飯を食べてから少しダラダラしていた  そして少し小腹が空いてきた時に歩にもらったお菓子の事を思い出した。さすがに連続で食べると飽きるかなとは思ったけど、それらと一緒に渡されたものがあった事も思い出したので気にしなくてもいいかと思い食べようと思った  そして今日歩が出してくれたお茶やお菓子には俺の事を気遣って色々な事を考えて作ってくれたものだった事を思い出す  俺が落ち着いて話せるようにリンゴが好きな俺の為にアップルパイを用意して、でもってそのアップルパイはタルトも使ってたりと手が込んでそうなものだった  それにそもそもアップルパイを出したのはリラックスが効果あるっていうアップルティーに合うからだしそのお茶も紅茶が苦手な俺の為に麦茶で代用させたり、またリラックス効果があるっていう蜂蜜を加えたりここでもまた色々考えていた  そんな歩の事だからもしかして帰りに渡されたかけるものにも何か考えてたりするのかと気になった。出し忘れてたらしいし、それにここまでくると歩ならやっていても不思議じゃないと思うんだよ 「うわぁ。見事に全部そうじゃん」  気になった俺はさっそくスマホでリラックス効果があるか調べてみたら全部ドンピシャだったのでつい口から声が漏れていた  歩に渡されたものは3種類。卵と牛乳のソースとバニラアイス、塩キャラメルソース  まずミルクにはリラックス効果があるみたいだ。って事はバニラアイスも同じだろうから2つ目になる。そして最後の塩キャラメルソースについてもキャラメルにも同じく効果があるようだ 「へへっ、本当に心配しすぎだろ歩」  俺は自然と笑っていた。改めて歩が俺の事をめちゃくちゃ心配してくれていたのが伝わってくる。すんげぇ、むず痒いけど同じくらいすげえ嬉しい 「本当にいい奴だよな」  俺の口からは言葉が漏れていた。出来ればこの言葉は本人に直接言いたい。けど、今はまだ本人が嫌がるので俺の胸の内に留めておく   「本当に俺はいい友達を持ったよな。そんな、歩が俺の事を応援してくれたんだよな」  本人的にはやめとけって言いたいぐらいには心配しているのに、俺の気持ちを考えて嫌なのに俺の為に応援してくれた  俺って本当に凄え良い奴と友達なんだよな  そんな歩が応援してくれるんだ。俺もあいつが言ってたようにしっかりしなきゃな バシン! 「よし、今度はちゃんと自分の気持ちを隠したりせずに悠真に伝えるぞ!」  後悔しないように全力でやってやる。俺がそうしたいって思った。いや、思ってるんだからな!  俺はさっそく悠真に電話をする  プルルル、プルルル  部屋に電話の音が響く。意外な事に俺は結構落ち着いていた。一回失敗したのと歩に相談をして落ち着いたからかもな。だが  プルルル、プル 「えっと久しぶりだな弘?」  それは悠真が電話に出るまでの話だった  声を聞いた瞬間に告白をしたあの日みたいにすげえ緊張してきた。まだ直接会ってないのに声を聞くだけでだ。さすがにあの時程じゃないけど心臓がうるさい。けど、あの時とは違って嫌な緊張感じゃない  それに電話越しにでもあいつの声を聞けて凄え嬉しくなる  あぁ、俺やっぱり悠真の事が好きだ 「あぁっと久しぶり。なんで疑問系なの?」 「まぁ、なんとなく。1週間ぶりだよな元気だったか?」 「そうだね。今日でちょうど1週間になるね。卒業式以来だから。僕の方は元気だったよ。悠真の方は?」  よかった。思ったよりも普通に話せてる。告白した後は俺が逆ギレして悠真に八つ当たりしてたからちょっとだけ不安だったんだ 「いやぁ、なんか今まで連絡取れなかったのに弘の方から電話が来てびっくりしたぞ」 「あぁっとそれはごめん。なんか俺あの後なんかガキみたいになってたからなんとなく気まずくて」 「えぇーいや、俺全然気にしてねぇから大丈夫だったのに」 「それを聞いて安心した。ありがとう」  全く気にされてないのはそれはそれで俺からさすると複雑なんだけどな。なんか俺自分でも面倒な事を言ってる気がする  人を好きになると誰でもこんな風になんのかな。俺だけだったりするのか?こんなに面倒くさくなるのって 「いや、別にお礼を言われる事じゃないんだけどな。それで弘。電話してきたのはそれを言う為だったのか?」 「あっ、いやまだあってさ。えっとさ……明日ーーいや今日これから会える?あの日の事を今度はちゃんと話したいんだ」  気づいたら俺はそう聞いていた。本当は明日の予定だったし、そのつもりだった。でも話していたら、悠真の声を聞いたら会いたいって言う気持ちが抑えられなくなったんだ  明日を待っていたくない。直ぐにでも会いたいんだ 「……あぁ、いいぞ。それじゃあこれから行くからちょっとだけ待っててくれ」 「ほ、本当に!?」 「こんな嘘言わなねぇよ」  悠真の言葉を聞いた俺は嬉しさと共に安心した。どうやら今日会えるかという事に自分でも気づかないうちに緊張していたらしい 「それじゃあ待ってるね」 「おう、じゃあまた後でな」  電話を後にしたは床に座り込んだ。電話が終わって緊張が解けたのか力が抜けてしまった。けど気を抜くのはまだ。これから悠真が来るんだから  そう思うとまたし緊張してしまう。けど、さっきと同じように嫌な緊張じゃない。歩に相談してよかった。あいつと話せてなかったらきっとこんな明るい気持ちになれなかっただろうから  どんな結果になってもしっかりと受け止めよう  まぁ、ダメだったとしてもきっと歩が励ましてくれるだろうしな。あいつは面倒くさごりなのに優しいし面倒見がいいから  だからダメだった時の事は考えず今の事だけを考えてちゃんと悠真と向きあって自分の気持ちを伝えよう。今度は後悔しないようにするんだ  それに悠真に会えると思うと凄く嬉しいって感じる。俺は本当にあいつの事が好きなんだなって悔しいにくらいに好きだって事を改めて分からされる

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