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第14話

美しいあの子に欲しがられるのは幸せだった。 あの子は貪欲に欲しがった。 少年の中を全て知りたがり、そのペニスで割開いていく。 狭い穴をあの子の美しいペニスで広げられ、擦られるのは叫んでしまうくらい気持ち良かった。 森の中。 僅かに差し込む月の光の中、少年はわけも分からず、自分から尻を振っていた。 もっと欲しくてあの子の滑らか魚形の下半身に足をからめてしまう。 あの子は笑って、髪を撫で、キスをくれた。 でもその間もその腰はもっともっとと、少年の中を突き上げていて。 突かれる度に少年は叫び、射精していないのに、深い絶頂を得ていた。 あの子が、少年の頬を挟み、少年の目を覗きこみながら、深く深く、腹の奥の行き止まりの奥に、もう1つある場所をペニスで抜かれた時、少年は意識を飛ばしてしまった。 でも。 そこを何度何度も抜かれる衝撃で、脳を揺さぶられ、涙とヨダレを垂れ流しながら、何度も何度も言っていた。 好き。 好き。 好き。 明日海へ帰ってしまうとしても。 あの子は嬉しそうに笑って、少年の中に何度も何度も出してくれた。 それが少年の身体を回復させ、そして、さらに快楽を与えてくれる。 でも。 あの子に欲しがられていることが一番。 幸せだった。 好き。 好き。 繰り返し言葉にした。 あの子はその度キスを返してくれた。 少年は強請った。 もっとぐちゃぐちゃにして。 もっと中で出して。 あの子はそうしてくれた。 穴があの子に懐き、あの子を欲しがるのは当然だった。 あの子がしてくれる全てが気持ち良かった 朝が来るまで。 身体を繋げあった。 出される度にエネルギーが満ちて、もっとほしいと思えた。 あの子も少年と繋がる度、生き生きと美しくなっていく。 綺麗な人魚。 少年の人魚。 明日は海へ帰る人魚。 それでも いまだけ。 今夜だけ。 少年だけの。 人魚 深く深く穿たれて、その度に深い海に沈められ、空気を求めるよりも深く、その奥を満たされたかった。 青い瞳。 海の奥。 深海の底。 広がる海の碧。 全てはその目にあって。 激しく深く穏やかに。 少年は海に愛された。 忘れないと決めた。 今夜だけでいいと。 少年はとても幸せだった。

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