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「·····なんでそう思うんだよ」  なんとか喉から絞り出した言葉を弥生に向けると、一瞬目を伏せたかと思えば、戸惑いを含んだ目を俺に向けるのだ。 「·····なんでって、だって昨日は俺が生徒会室泊まってたし」 「ーーーっ·····!!」  まじか、と思わず後ずさりしそうになるが、相変わらず手首はがしっと掴まれたままで、腕を振りほどこうとしてもびくともしなかった。 「·····朝日先輩は那智先輩の部屋で女の人の声を聞いたって言うし、兄さんは生徒会室に泊まったなんて嘘ついてさ、全部偶然重なったとは思えないんだよ」 「ーーなんで兄さんは、生徒会室に泊まったなんて嘘ついたの?」  そんな弥生の探るような物言いに俺はイラついてしまった。そして頭に血が上った俺は、半ばヤケクソになってしまったのだ。 「·····お前さ、ハッキリ言ったら?」 「朝日が聞いた声は、那智先輩とヤってた兄さんの喘ぎ声なんじゃないのかってさ、素直に言ったらどうだよ」 「ーーッ·····!!」 「·····で?だったらどうするわけ。それで俺を揺すってヤらせろとでも言うつもりかよ」 「違っ·····!俺はただ、兄さんには一途でいて欲しくて·····!」 「余計なお世話なんだけど。·····ま、弥生が俺とヤるってんなら、お前に一途になってやってもいいけど?」 「っな、なに言っ·····、ーーん···ッ」  動揺している様子の弥生の胸ぐらを掴みぐいっと引き寄せると、俺と弥生の視線が重なった。  互いの鼻先がかすり、ちゅっと控えめなリップ音が階段に響いた。  すると目の前の弥生は目を見開いていて、バッと顔を離すのだ。そんな弥生の顔は耳まで真っ赤で、俺は思わず笑ってしまった。  そしてそんな弥生に行くぞと、半ば強引に俺の部屋まで手を引いて連れて行った。  部屋に着くとすぐさま鍵を閉め、ベッドに座らせた弥生の上に跨った。 「っちょ、兄さん·····っ、待っ·····、」 「·····あー、そうか。お前、保健室でヤったのが初めてだったもんな?·····じゃあさ、俺が手ほどきしてやるから、お前はそのまま横になってろよ」  弥生のズボンに手を掛けると、カチャカチャとベルトを緩めた。するとすでに熱を持ちかけている性器が下にずらしたパンツからずるっと顔を出すのだ。 「···っは、なんだかんだ言いながらおっ勃ててるし。本当は期待してたんだろ?」 「っ、兄さんいい加減に·····、っ·····」  弥生の言葉を無視し、どくどくと脈打っている性器を亀頭からあむっと咥えると、弥生のソレは思っていたよりも大きく、半分ほどしか口に入っていかなかった。  そして手ほどきするとは言ってみたものの、俺はフェラなどほとんどやったことがないのだ。  とりあえず、咥えることのできた性器の半分を濡れた唇ではさみ、くちくちと滑らせた。  このやり方で合っているのだろうかと視線をちらっと弥生へ向けると、息が上がっているように見えた。  これならイけると思い、続けて唇を動かした時だった。 「ーーねえ、そんなぬるいやり方じゃ、全然イける気しないんだけど」 「···え、······っんぅ"·····ッ」  そんな声が降ってきたと同時に頭をがっと掴まれると、根元までずぶっと口に押し込まれるのだ。  あまりの苦しさに目頭が熱くなったのもつかの間、頭を固定されてじゅぷじゅぷと口内をかき混ぜられた。  嫌というほど耳に響く弥生の先走りと俺の唾液の混じった粘膜の音の合間に、歯は当てないでねと吐息混じりの弥生の声が耳に入った。  だが、この異様な空気に当てられていたからだろうか。頭がぼうっとしていた俺には、もう何が何だか分からなかった。 「っ·····、出すよ、」 「ーーん"っ、う·······ッ」  瞬間、喉奥に打ち付けられたと同時にぱんぱんに膨張した性器が弾け、熱くどろっとした体液が口内に注がれるのだ。  そして口から自らの性器を引き抜いた弥生は、俺の顎にするっと指先を添え、上を向かせるのだ。 「ーー飲んでよ、それ」  先程とは一転して強気な態度の弥生は、早く、と俺を急かすのだ。  俺はそんな弥生を涙が溜まった瞳で睨むことしかできなかった。

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