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03※

「ッ、ご、·····ごめん·····っ、今退けーーー」  ーーあ、やばいかも。  灰田の上に倒れたおかげで倒れた衝撃は少なかったものの、変に崩れ落ちたせいか足がつっぱってしまっていて、上手く立ち上がることができなかった。 「·····何やってんだ、お前」 「ごめん、足つって立てなくて·····」  上に乗っかってしまってる以上、俺が退かなければ灰田も立ち上がることができない。  なんとか平気な方の足に力を入れるが、やはり片足だけではどうにも立ち上がることはできなかった。 「っ、おい、あんま動くなって·····」 「もう少しだから·····」  もぞもぞと足を動かしている内にやっと足が治ってきた。ようやく立つことができると思い、足にぐっと力を入れて立ち上がろうとした時だった。 「·······お前さ、いつもそうやって男誘ってんのかよ」 「ーーーえ?」  いきなり何を言っているんだ、と振り返ろうとした時だった。尻にごりっと硬いものが当たると同時に腹に手を回され、灰田の熱い息がうなじに当たったのだ。·····なぜ、そんなことになっているのか。  ーーーまさか、俺が立とうともがいている間に股間に尻が擦れていたのか·······? 「っ·····、なに··········っ」 「·····なにってさ、こっちのセリフなんだよ」  灰田が体をを起こすと、俺は灰田の股の間に座る体勢になった。灰田から離れようとすると、腹に回されている腕にぐっと力を入れられてしまうのだ。  背に凝り固まっているものを押し付けられ、「これさ」と灰田は低い声を落とすのだ。 「お前のせいでこうなったんだけど、責任とって くれんの?」 「っな··········、·····ひ、·····ッ」  腰をがしっと掴まれると、まるでピストンされるかのように背をぐりぐりと圧迫されるのだ。  灰田の荒い息が首にかかかり、この異様な空気に当てられかけていた時だった。 「ーーで、なんでお前もそんなことになってるわけ?」 「·····え、ーーーぁ········ッッ」  するっと下腹部を撫でられたと思えばベルトを緩められ、反り勃った性器が顔を出した。灰田は躊躇なくしごくと、腰がびくんと跳ね、体から力が抜けてしまうのだ。  普段喧嘩ばかりしてるからなのか灰田と俺とでは腕力が全く違く、止めてと腕を掴むが腹が熱くなっているこんな状況では力もまともに入らなくて全くの無意味だった。  そんな俺の顔を覗き込む灰田はへえ、と熱い息を吐きながら呟くのだ。 「案外抵抗ないし、男も意外といけんのな」  ーーてか、俺結構やべーかもしれねえ。  案外、というか結構こいつ···············、 「ーーっ、出すぞ、」 「い·····、や·····、や·····ッだ······、ぁ··········ッッ」  いつの間にか尻に直に押し付けられていた灰田の性器がぶるっと震えると、熱い液が割れ目に垂れるのだ。  「お前もイけよ」と、先走りで濡れている性器をぐちゃぐちゃとしごかれながらシャツごしの小さな尖りを捏ねられると、背筋に電気が走ったように震え、呆気なく果ててしまうこととなった。

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