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逆愛Ⅴ《洸弍side》4

イッたばかりなのにまだ物足りない。 大空は息を切らしている俺を容赦なく攻める。 大空が出し入れする度、足利槞唯の精液が溢れ出る現状に泣きたくなった。 抱かれて嬉しいはずなのに、こんなにも苦しい。 なぁ、大空 俺はお前が好きで、 お前は俺が好きで、 それでハッピーエンドのはずなのに、 なんでこんなに苦しいんだろうな―…? 「先、輩…」 大空が俺の名前を呼ぶ。 「大空っ、アッ…は、大空っ」 やっぱりお前じゃなきゃ嫌だ。 足利槞唯に抱かれた時は気持ち悪かったのに、今はこんなにも温かい。 お前以外、いらないのに―… 「大、空ぁ…」 お前には見られたくなかった。 怖かった。 助けて欲しかった。 抱きしめて欲しかった。 あんなに泣き叫んだ声は、お前には届かなかったんだろ? 俺はお前がこんなに好きなのに、 「洸弍先輩、好きです」 もう駄目なんだ、 弁解すら出来なくて、 選択肢は決まってる。 「好きです…洸弍先輩っ」 俺はお前が好きだから、もう終わりにしなきゃいけない。 だから俺に「好き」という言葉を繰り返す大空を見つめた。 本当は、終わりになんてしたくない。 傍に居たいのに、 「だ…まれ、アッ、ん…俺は嫌い、だ」 傍に居れないから、 だからお前も俺も、極限まで落ちよう。 俺なんて最低な先輩だと思ってくれ。 頼むから、 「好き、です」 ―…これ以上「好き」と言わないで、 「俺は…嫌い、だっ…」 俺は泣きながら大空に「嫌い」だと繰り返した。 頼むからこれ以上悲しい顔をしないで、 お前が悲しむのは今日で最後だから、 傷付けるのは今だけだから、 だからもう、俺を忘れてくれ―… キスをしながら抱き合って、 まるで恋人みたいなのに、 もう、これが最後―… 「は、アッ、…アッ!イ、ク―…」 「洸弍先輩っ―…」 そして俺達は同時に果てた。

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