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第23話

「えー。桔梗が告ったの??なんて??」 酔ってチューしたのが発端です。 なんて言えるかよ。 「そうかそうか。良かったじゃん。お前大分恋人いなかったし。」 1人で推測し、1人で納得している皐月を横目に更に足を早める。 しかし、何食わぬ顔で横を歩いてくる。 「で、ヤったの?」 「んなっ!!」 「おっ。やっと反応した。」 ニヤニヤしながら、こちらを見てくる皐月につい手が出そうになる。 「お前のことだから、付き合う前にパクッとやっちゃうんじゃないかと思ってたけどまだとはねぇ。」 「はっ!もしくは、枯れたのか!!」 そう茶化してくる、皐月の肩をやさぁしく掴み、笑顔で言う。 「俺、大人だからね。」 「いっ!!お前ガチじゃん!!ごめんて!」 絶対痣になってるわぁ、とブツブツ文句を言いながら歩く皐月を見て、呆れた笑みを浮かべる。 なんで、こいつと友達になったんだろう。 駅前の、タクシー乗り場につき、各々乗り込み家へ向かう。 家に着くと、途端に腹の虫がなり、昼飯を食べていなかったことを思い出す。 あー、そういえば。 冷蔵庫を開けると、大量の豚バラ肉。 皐月に押し付けられたやつだが、そろそろ消費しなければと思い、手に取る。 少し考え、米を炊き肉巻きおにぎりを作ることにした。 「..........。まじ学ばねぇ。」 目の前には、皿に積み上がった肉巻きおにぎり。 まぁ、百合斗くんに会いに行く口実にもなるし、、、 そう思い、違うさらに肉巻きおにぎりを取り分け、隣の部屋へ向かう。 チャイムを押すが、なかなか反応は帰って来ない。 「あ、普通に学校じゃん。馬鹿か俺。」 帰ろうと、ドアに背を向け歩き出そうとしたその時、 「ガシャン!!!!」 「!!?」 突然、百合斗くんの部屋で物が倒れたような音が聞こえた。 え、泥棒...??やばい?? 一瞬迷って、ドアノブを引き勢いよく中へ駆け込む。 目の前には、泥棒ではなく、床に落ちている小物と百合斗くん。 「百合斗くん!?」 肩を揺すり、何度も名前を呼んでも目を覚まさない。 額に手を当てると、焼けそうなくらい熱を持っていた。 とりあえず、ベッドに運び毛布をかける。 「はー、焦ったぁ、。」 何ができるか考えたけど、俺に出来ることは精々、起きた時ようにお粥かなんかを作っておくことだけだ。 自分の役立たなさに少し悲しくなりながらも、百合斗くんのキッチンを借りてお粥作りを始める。 ちらっとベッドを見ると、静かに寝息を立て寝ている彼がいる。

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