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第4話
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由磨が高校を卒業して、僕が高校2年になる頃、急に由磨が余所余所しくなった。
今までは同じ布団で寝ていたのに、
「今日からは別々で寝よう」
と特に理由も言ってくれずバラバラで寝ることになってしまった。
その日、ショックで眠れず風邪を拗らせてしまい、結局僕が駄々をこねたお陰で変わらず一緒に寝てくれるようになった。
でも、朝の「おはよう」もどこか余所余所しく、僕にあまり触れようとしなくなった。
お母さんに相談したら、
「由磨ももう大学生だから、弟離れする時期なのかもね」と言っていた。
………そんなの嫌だよ。
そうやって由磨と言葉を交わす機会が減っていき、由磨か大学を卒業する頃「一人暮らしを始める」と言って急に家を出て行った。
僕はそれから何をするにも気が乗らず、由磨と顔を合わせる事がないまま大学の卒業式を迎えた。卒業後は上場企業に就職し、一人暮らしを始める予定だ。
由磨が居ない事以外は、何もかも順調に進んでいた。
そして、僕はまだ何も知らなかった。
僕の本当の事を。
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