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第11話**

男は僕の両足を抱えて持ち上げると、男に身を委ねるしかなくなった僕の格好を揶揄するように、 「あの頃も、お前の事こうやって抱き抱えながら犯したなぁ。昔はあんなに軽かったのに、今ではこんなに大きくなって。親心がくすぐられるぜ。可愛いなぁ、ほんと…」 軽くリップ音を慣らして僕の唇に触れた後、舐め回すように僕の唇をベロベロと舌で舐め回した。 そして、閉じきれず薄く開いていた唇の隙間から舌を忍ばせてきた。 「ん………んぅ………っん………んん…」 無抵抗な僕の舌を舐めとるように絡ませながら自然と男の唾液も口の中へ流れ込んできた。飲みきれずに溢れた唾液は口端から流れ、まるで僕の涙かのように流れていった……… 「んっ…………んぁ…………」 男の口づけに翻弄されていると、それまで大人しかった男の下半身がいきなり抽挿を再開した。 「……くっ、キスしながらだと中が締まって良いなぁ。ほら、もっと父さんと愛しあおうぜ」 本当は嫌なのに…… 父さんなんかじゃないのに……… どうする事もできず、されるがまま揺さぶられ、口内を蹂躙され、僕の心は次第に消えかかっていった。 「………んむっ………んっ……んぁ………」 男の腰使いが段々激しさを増し、ラストスパートをかけていた。 「そろそろ出すぞ、お前の中に。俺の精子で子ども出来ちゃうかもなぁ?……おらっ、孕めよ!」 「んんん……んぅ…………ん…………」 男の精子を中に出されるのだけは嫌だった。 それだけは何としてでも阻止したかった。 口内の蹂躙が続き、うまく言葉を発せられないまま、その時は近づいていた………… 「くっ………、出すぞ………」 誰か……… 助けて……………由磨………

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