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第20話*
由磨はゆっくりと僕の中に入ってきた。
それはまるで、抱きしめられてるかのように…
優しくて、暖かくて、とても幸せな気持ちになった。
僕、由磨とつながれたんだ………
「んっ………ゆうま……う…れしぃ………
ゆうまと……つながれ…て……し…あわせ…」
「僕もだよ、由妃。
……やっと一つになれたね」
由磨は僕の唇にそっと口づけをした。
名残惜しむように僕の下唇を甘噛みし、口内が由磨でいっぱいになった。
どちらの唾液かもわからないぐらい、激しく求め合い、舌を絡めて、ひたすらに口づけを繰り返した。
今までの2人の気持ちが解き放たれたように…
「んっ……はっ…んむ……ゅぅ…ま……
すき……んぁ……ゅぅま……すき………」
「僕も……はぁ……好きだよ……由妃…」
幸せだ………
こんなに幸せでいいんだろうか…
由磨が側にいる。僕を求めてくれる……
それだけで全てが満たされるようだ……
「由妃、そろそろ動いても……平気?」
「ん……動いて……もっと由磨を感じたい…」
「僕もだよ……動くよ……」
初めはゆっくりと出し入れを繰り返し、
徐々に速さを増していった。
僕の中が由磨でいっぱいだ………
「んっ……あ……ふぅ………んぁ……」
僕の気持ちいい部分を掠める度、声が漏れた。
由磨はそれをわかってか、何度も何度もそこを刺激し続けた。
「そこっ……だめ………も…でちゃう………」
「いいよ、一回出して。何度でも突いてあげる」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら、自然と中をぎゅっと締め付けていた。
「くっ……締め付けすぎだよ…僕もイキそうだ……」
由磨は顔を歪ませながら、僕の中を何度も突いた。そして、段々と最奥まで由磨が入ってきた。そこを触られると、今まで感じたことのないくらいの刺激があって………
「ゅうま………奥……きもちぃ…もっと……」
「……ん。じゃあ、いくよ………」
奥の奥まで由磨が入り、何度も挿出を繰り返した。僕はもう意識を保つのがやっとで、でもこれだけは言いたかった。
「ゅぅま………すき……中……出して…」
「だ、だめだよ、由妃……ゴムしてるし…」
「ゃだ……ゅぅまの全部……ほしぃ……」
由磨は少し考えた後、一度僕の中から出ていき、ゴムを乱暴に外した。
そこには、今まで見たことのない真剣な表情をした由磨がいた。
「由妃、僕たちは兄弟だ。
………それでも、僕は由妃が好きだ。
ずっと、好きだった……。
だから…………」
由磨の口からそんな言葉を聞けるなんて……
僕たちはずっと両思いだったんだ……
「僕も、由磨が好き……大好き。
だからずっと一緒にいようね………」
気づけば視界が涙で歪んでいた。
嬉しくて、嬉しくて、ただそれだけだった。
由磨と一生一緒にいたい………
「由妃、ありがとう………
これからもずっと一緒だよ。」
そうして優しい口づけを交わしながら、
由磨が再び僕の中に入ってきた。
その時、ゴムは外れていた………
「ぁっ……ぁっ……ゅぅま……ぁんっ……」
「由妃、僕ももう限界だ……中に…出すよ…」
「ん……きて……ぜんぶ…ちょうだい………」
由磨がグッと奥へ入れた瞬間、僕の中も呼応するように由磨を締め付けた。
それと同時に、由磨のものが中に溢れた。
そして、由妃自身も勢いよく射精した。
「ぁぁっ………あ………ゅぅまの…でてる…」
「はぁ…はぁ……ごめん、中に………」
「ぅれしぃ………僕の中が…ゆうまでいっぱいだ………」
ニコッと由磨へ笑顔を向けると、
由磨は苦しそうな、悲しそうな、でも嬉しそうな、何とも言えない表情をして僕を強く抱きしめた。
「由妃…大事にする。僕が由妃を護るから…」
「ん……僕も、由磨の側から離れないよ……」
幸福感でいっぱいで、微睡む意識の中、
由磨に抱きしめられながら
いつの間にか意識を手放した………
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