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第13話 冬馬
支えられてるなんてかっこ悪いから。
自分の足で立たなくては。
そう思って、俺はもう一度歩き始めたんだ。
「明日の誕生日、あんたどうするの?ちょうどお休みでしょ」
家を出る間際、珍しく家にいた母が聞いてきた。
今日は午後から旅館に行くらしい。
「・・友達と飯食ってくる」
「あら、そう。一応成人になるんだから何かお祝いでもって思ったんだけど」
白々しい。本当に祝う気があるならもっと早くに確認するはずだ。
「別にいい。じゃぁ行ってくる」
冬馬はそう言うと、雑に玄関のドアを開けて外に出た。
「坊ちゃん、いってらっしゃい」
庭掃除をしていたお手伝いさんに声をかけられる。
冬馬はペコっと頭を下げると早足で庭を抜けた。
明日は世南とご飯を食べる予定だ。
修学旅行に行く前から約束していた。
場所は小森のバイト先に決まっている。何やら小森と世南でコソコソと計画を立ててくれているようだ。
軽音楽部に入ってから、世南とはほとんど一緒に帰っていない。
二年生の冬という中途半端な時期に入ったのだ。少しでも早く部活に馴染みたいという気持ちから、毎日のように部室へ通っている。
多分、ちょっとした焦りがあるのだ。
早く馴染んで、練習して、世南に演奏している姿を見せたい。
前に進んでいる姿を。世南に頼るのではなく、世南に頼られるような人間になるために。
ーー
「冬馬くん、明日は11時に小森のお店だからね」
世南が朝からニコリと笑って話しかけてきた。
「あぁ。わかってる」
「冬馬君もついに大人の仲間入りか〜。俺も早く大人になってもっと稼ぎてーー!」
小森が両手を頭の後ろに組みながら言う。
「小森は今も充分稼いでると思うけどなぁ。高校卒業したら就職する予定?」
「うーん。それは今親父と話し合い中。親父は進学して欲しそうだけど、俺はお金稼ぐの好きなんだよなぁ」
「バイトと正社員とじゃ同じ働くにしても色々違うぞ。ちゃんとそういうことも調べてから考えろよ」
冬馬が頬杖をついて言うと、小森はヒューと口笛を鳴らした。
「さすが高級旅館経営してるところの息子は、働くことの意味がわかってる〜!」
「うるさい」
冬馬はボソッと呟いて小森を睨む。
世南はその様子を見てヘラっとした顔で笑った。
ここ数日、少し気になることがある。
世南の元気がない・・ような気がする。
いつも通り笑っているし、体調が悪そうというわけでもない。
けれどどこか、心の底からは笑っていないような笑顔なのだ。
言ってくれれば聞くのに。
けれど決して世南は弱音は吐かない。
今の俺のままでは、まだ世南にとって頼れる相手ではないのだろうか・・
そう思いながらも冬馬は何も言えないでいた。
ーー
「お誕生日おめでとう!!」
世南がそう言うのと同時に、バイト先の制服姿の小森が白くて四角いお皿を持って現れた。
それが冬馬の前にそっと置かれる。
見てみるとチョコケーキと共に、『happy birthday』とチョコペンで文字が書かれている。いわゆるバースデープレートというものだろう。
自分には不釣り合いな物に、どんな反応をしていいか分からず冬馬は小さくペコリと頭を下げた。
「店長に頼んでおいたんだよ〜!本当はうちの店、こういうのやってないんだぜ!俺の友達だから特別にやってもらったんだからな!」
小森が得意げに胸を叩いた。
「小森ありがとう!!無理言ってごめんな」
世南が両手を合わせて小森に言う。
「いいんだって!今日俺バイトで冬馬君の誕生日のお祝い出来ないところだったし。藤野がうちの店でお祝いしたいって言ってくれたおかけで、俺もできてよかったよ!」
二人がコソコソと相談していたのはこのことだったようだ。
冬馬は少し照れつつ「ありがとな、小森、世南」とポツリと言った。
二人とも嬉しそうに笑う。
いい友人達に恵まれたと、本当に心から思う。
こんなにしっかりとお誕生日のお祝いをしてもらったのはいつぶりだろう。
両親は冬馬の誕生日だろうと関係なく毎年旅館で働いている。
小さい頃は祖父母がケーキを食べさせてくれたこともあったが、それも大きくなるにつれてなくなった。
ケーキを食べるのは数年ぶりかもしれない。
冬馬は焦茶色のケーキにフォークをサクッと下ろす。
それを一口サイズに切るとパクりと口に運んだ。
「美味しい?冬馬君」
世南がニコニコと笑って聞く。
「あぁ。ありがとう・・」
冬馬は口の中にフワリと甘みが広がっていくのを感じながら答えた。
ケーキを食べ終えると、二人は小森の店を後にした。
時刻はまだ13時前だ。
「冬馬君、今日行きたいところとかある?」
世南が鞄に財布をしまいながら聞いた。
この店のご飯代は世南が払ってくれた。
「・・特にないけど。世南と、ゆっくりできればそれでいいかな」
冬馬がそう言うと、世南は一瞬キョトンとしたがすぐに笑って「いいね!」と言った。
そう、ゆっくり話がしたい。
二人の時にしか言えないようなことが、きっとあるだろうから。
結局二人は冬馬の部屋に行くことにした。
一番落ちついて話ができるのはここだ。
今日は休みだが、妹は部活ででかけている。両親はもちろん仕事だ。
祖父母はいるかと思ったが、家の中はシンとしていて誰もいなかった。
「部活どう?練習うまくいってる?」
世南がゆっくりと畳の床に座りながら聞いた。
「ん。クリスマス前に一曲くらい演奏できるようになればいいと思ってる」
「へ〜!いいね!どっかでライブやる?」
「さすがにそこまでは・・でも形になったら、部室に聞きにきてもらいたい」
「うんうん!行く行く!」
ニコニコと笑いながら世南が頷く。冬馬はその様子を見て、そっと世南に顔をちかづけた。
世南もそれに反応するかのように目を瞑る。
唇と唇が微かに触れた。キスをするのも久しぶりだ。最近は世南が部屋に来ても触れないようにしていた。
修学旅行前にしてもらった約束は覚えている。
けれど今、あの約束を果たしてしまったら自分はますますダメなままで世南に依存してしまう。
そんな気がして進めないでいた。
先ほどよりも強く唇を押し当てる。
「ぅっん・・」
微かに世南の苦しそうな声が漏れた。
冬馬は世南の背中に両手を回すと、きつく抱きしめる。
それからそっと唇を離すと、世南の瞳を見つめて聞いた。
「世南・・最近、何かあった?」
「・・・え」
「ちょっと・・気になって。なんか元気ないかなって」
「・・・」
世南は冬馬から視線を外すと俯いて黙り込む。
何かを考えている。世南がすぐに笑わないで黙るのは珍しい。
冬馬は不安になりながらも、いつもと違う反応を見せてくれたことに少しだけ喜んだ。
それからパッと世南は顔を上げると、何かを言おうとするように口を開けた。
「・・ーとう」
「冬馬?帰ってるの?」
世南の言葉を遮るように下から声が聞こえた。
母親の声だ。
二人は顔を見合わす。
「あ・・冬馬君、呼ばれてる・・」
世南は笑うと、冬馬から少し離れた。
「いいよ。どうせ、大した話じゃない」
「えぇ!?それはダメだって!ほら!行ってきて」
「・・・」
冬馬は小さくため息をつくとゆっくりと立ち上がる。
「ちょっと、待ってて」
ボソッと言うと、冬馬は襖の扉を空けてトントンと下の階へ降りて行った。
下に降りると、母親が着物姿で立っている。仕事の合間に来たようだ。
「なに?どうしたの?」
冬馬が無愛想に言うと、母は眉を顰めながら聞いた。
「どうしたのじゃないでしょ。今日友達とご飯に行くんじゃなかったの?」
「飯ならもう食ってきた」
「あらそうなの?てっきり夜食べに行くのかと思ってた」
「・・なに?夜いない方がよかった?」
「そんなこと言ってないでしょ。夜、家にいるなら旅館の方いらっしゃいよ。料理長に頼んであんたのご飯作ってもらうから」
「・・いいよ、そんなことしなくて」
「でも今日おじいちゃんもおばあちゃんも会合で夜食べてくるのよ。薫子も友達と食べてくるって言うし、あんた一人になっちゃうじゃない」
「別にそんなのよくあることだろ?何だよいきなり」
「今日は一応あんたの誕生日でしょ?そんな日にまで一人で食べさせるなんて」
母がそう言った時、「あの・・」と後ろから声がした。
振り向くと、世南が遠慮がちな顔で立っている。
「あ、すみません。お邪魔してます。冬馬君のクラスメイトの藤野です」
世南はペコリと頭を下げて言った。
母もそれに応えるように頭を下げる。
「あの、夜はまた冬馬君とどこか食べに行こうと思っていて・・ね、冬馬君?」
世南がチラリとこちらに目配せしながら言う。
冬馬はその世南の視線を受けて黙り込んだ。
「・・・」
今日の夜は何も予定していない。部屋でゆっくりしたら、暗くなる前には世南を帰すつもりだった。
それなのに・・
「だからあの、すみません。せっかく夕飯用意してくれようとしていたみたいなのに・・」
世南が申し訳なさそうに言うと、母は世南をまじまじと見ながら言った。
「あら、そうなの。こっちのことは気にしないで。冬馬が寂しくないんだったら安心したわ。ありがとう。えぇと藤野君?冬馬をよろしくお願いします」
「はい」
世南はニコリと笑って返事をする。
それから二人で母が玄関から出ていくのを見送ると、世南は冬馬の方をチラリと見て言った。
「・・冬馬君、部屋戻ろ?」
「・・あぁ」
冬馬は小さな声で返事をした。
また・・世南に助けられた。いや、気をつかわせてしまった。
なんで俺は・・・いつも・・
いつも、情けないところばかり見せてしまう・・・
「冬馬君、お母さん似だね」
部屋に入ると世南が冬馬の顔を見つめながら言った。
「・・・そうか?」
「うん。目元とかクールそんな感じ?似てるよ〜」
世南は畳に座ると飲みかけのペットボトルを鞄から取り出して口をつけた。
冬馬はそんな世南の横に座る。
「夜さ、冬馬君食べたいものある?昼は小森の店って決めてたからさ。夜は冬馬君の行きたいお店にしようよ」
「・・・いや、大丈夫だ。世南は暗くなる前に帰れよ」
冬馬は俯いたまま答えた。
「・・え?でも・・」
「さっき、ごめんな。かっこ悪いところ、見せて・・」
そう口に出したら余計に惨めな気持ちになり、冬馬は手のひらを握りしめた。
「・・何言ってんの冬馬君・・・」
世南は眉尻を下げて笑う。
「別に、毎年のことだから。誕生日に家族でお祝いとか、そんなことするような家じゃないからな」
「・・・」
「だから世南は気使わなくていい。昼にしっかり祝ってもらったんだから、気にするなよ」
「・・・別に、気つかってるわけじゃないよ?」
世南はそう言うと、正面で向き合うように冬馬の肩を引っ張った。
「俺は、冬馬君が喜ぶことをしたいだけだよ」
「・・・」
冬馬はそう言われ、顔が熱くなる。泣きたいような、縋りたいようなそんな気持ちだ。
「冬馬君・・約束、覚えてる?」
世南がジッと冬馬の瞳を見つめて聞いた。
冬馬の心臓がドクンと跳ねる。
忘れるわけがない。
ずっと我慢してきたことなのだから。
冬馬はコクリと小さく頷く。
「・・・じゃぁ・・その、する・・?」
世南が横に視線をずらして恥ずかしそうに言った。
「・・・っ」
耳まで赤くなっている世南を見て、冬馬は思わず両腕で世南の頭を包み込む。
「わっ・・・」
世南は驚いて小さな声を上げた。
「・・いいのか?世南」
世南の耳元で冬馬が囁く。
「・・・うん。冬馬君がしたいなら・・」
震える手で、冬馬は世南の頬に触れた。
そしてそっと唇を合わせる。
しかし先ほどとは違い、触れたと思ったらすぐに舌を世南の口内へ滑り込ませた。
貪るように世南の舌に自身の舌を絡ませる。
「・・っ・・ふ・・」
苦しそうな世南の息遣いが聞こえたが、冬馬は動きを止めることはしない。
世南を抱く。
考えただけで頭が沸騰しそうだ。その衝動を今世南自身にぶつけている。
世南がいいと言ってくれたから。
誕生日だから。
ー惨めな気持ちを、薙ぎ払うかのように・・・
その瞬間、冬馬は我に帰ったかのようにハッとして動きを止めた。
「・・・冬馬君?」
世南が上目遣いで冬馬を見つめる。
「どうしたの?」
「・・・」
忘れていた。
自分は世南に頼られる人間になりたいのだと。
世南を抱かないようにしていたのは、今の自分のままではまだダメだと思っていたからだ。今のままでは依存してしまうと。
それなのに・・こんな弱ったような顔で、状態で、世南を抱いてしまっていいのか・・
いつも自分ばかり情けない所を見せて、世南に頼って・・
「・・冬馬君?」
世南は不安げな顔でじっと黙る冬馬を見つめる。
「・・・さっき」
冬馬はチラリと世南に視線を向けるとボソリと言った。
「世南、何か言いかけただろ?」
「え・・?さっきって・・」
「母親がくる前。俺が、最近の世南の様子がおかしいって聞いたら・・世南何か言おうとしたよな?」
「・・・あ」
世南は思い出したかのように瞳を大きくさせた。
「あぁ。えっと・・あれかー」
困ったような顔で笑って世南は頭を掻く。
「ううん。別に、なんでもないよ」
「・・なんでもないってことはないだろ?何かあるから、あの時世南も黙ったんじゃないのか?」
冬馬は世南の両腕を掴んで言った。
「・・違うよ!」
世南は大きな口を開けて笑う。
「あはは。ごめんごめん!冬馬君を気にさせちゃって!本当になんでもないんだ。俺の態度、そんなに思わせぶりだったかなぁ」
「・・・・世南」
世南が笑っている。
嘘の笑いを。
何かあるはずだった。
あの瞬間は言ってくれようとしていた。
なのに・・今はもう、そんな気はない。
きっと情けないところを見せたからだ。
俺には、頼ることも本音を言うことも出来ない。
その上、誕生日だからと抱かせてくれようとしている。
俺はそれにまた甘えて、このままズルズルと・・
そんなのは・・・俺が望んだ世南との関係じゃない。
こんなのは・・違う・・
「・・もうやめよう」
心で思った時には、もう口から言葉がこぼれていた。
「・・・」
世南は何を言われたのか分からないといった顔でキョトンとしている。
「・・世南、俺は世南とは付き合えない・・」
冬馬は掴んでいた世南の腕を離し、俯いて言った。
「・・・なに、言ってんの?」
口元を震えさせながら世南がぎこちなく笑う。
「どうしたの冬馬君?あっ・・さっきのこと気にしてる?ごめん、俺余計なこと言っちゃった・・」
「ちがう・・」
「・・え」
「世南といると、自分が情けなくなる。世南と一緒にいるのが辛い」
「・・・」
世南は口をポカンと開けたまま冬馬を見つめる。
しかしすぐに目元を緩めて笑うと、俯く冬馬の顔を覗き込んで言った。
「冬馬君、大丈夫だよ。新しいバンドも始めてちょっと疲れてるんだよ。ほら、疲れてる時って悪い方向にばっかり考えちゃうしさ!」
それはまるで、小さな子どもを慰めるような柔らかい話し方で・・冬馬の心を、さらに暗い穴に落とすには十分なものだった。
「もう、本当にいい・・」
「えっ?」
冬馬は勢いよく立ち上がると、世南の腕を引っ張り体を引き上げた。
「わっ!何?どうしたの冬馬君?」
「世南といると惨めな気持ちになるんだよ!」
「・・・っ」
それまで緩んでいた世南の目元がハッと大きく見開かれる。
「俺は、同情されるような人間じゃない・・」
冬馬はそう言うと世南の身体を部屋の外へ押し出した。
「あっ・・まっ、待って冬馬君!俺、そんなつもりじゃない!!」
世南は追い出されないようにと扉の縁を掴む。
「ただ冬馬君が楽しいことをしたいなって思っただけで、だって・・今日は冬馬君の誕生日じゃん!だから・・」
「俺が・・・世南から欲しいものは、きっと世南はくれないよ」
「・・・え」
「わかるよ・・俺達は、似てるから・・」
「・・・」
世南は悲しそうな表情で冬馬を見つめた。
まるで縋り付いてくるような瞳だ。
けれど、その瞳を救っても・・次の瞬間にはまた隠されてしまうのだろう。
それでも、本当はいいのだ。
二人で何事もなく穏やかに笑っていたって悪くはない。
きっと世南もそれを望んでいる。
穏やかな凪いだこの関係を。
ただ、それでは不安になってしまった。
平穏の陰に隠れて、こっそり泣いているかもしれない世南を救えないことを。
救おうと手を差し伸べても、きっとその手を取ってくれないことを。
世南が・・手を差し出せる相手はきっと、俺じゃない。
「もう、大丈夫だから。今までありがとう・・」
冬馬はもう一度トンと世南の体を押す。
世南は先ほどと変わらない悲しそうな瞳で、一歩後ろに下がった。
「冬馬君・・・」
「小森が、気つかっちまうからとりあえずは普通にしていて欲しい。ごめん・・」
そう言うと冬馬はパタンと扉を閉めた。
世南が再び抵抗するかと思ったが、扉の向こうからは何も反応がない。
少ししてから、静かにトントンと階段を降りる音が聞こえてきた。
聞き耳を立てていると、ピシャンと玄関の扉を閉める音も聞こえた。
どうやら世南は大人しく帰ったようだ。
冬馬は長いため息をついてその場に座り込む。
身体の力が一気に抜けたようだ。
支えられたままじゃカッコ悪いと思いながらも、結局は当たり前のように彼に寄りかかっていた。
後ろに彼がいる安心感を手にした状態で、一人で歩き始めたつもりになっていたのだ。
今、やっとそれを自ら手放した。
きっと急には一人で立つ事は出来ない。
それでも、これからは一歩ずつ自分の力で歩いていかなくては。
そうすることで、やっと世南を解放できる。
音楽のことも、家族のことも。
見ないようにしていたものに、向き合わなくてはいけない。
もう小さい子どもじゃないから。
ちょっとのことで壊れたりなんかしない。
彼に心配をかけないように、それを証明するのだ。
そして、いつか堂々と彼の前に立ちたい。
後ろではなく正面にきてもらえるように・・
彼に何かあった時、両手で支えられるように。
それが、俺が望んだ世南との関係だったのだから。
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