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第5話 初めてのオメガ2 神田センリside
<驚いた!! コレがオメガかよ?!>
オメガと初めてのセックスを経験した神田は…
激しい情交で射精して、そのまま寝落ちしてしまった近江のサラサラとした髪を、指先で弄びながら綺麗な寝顔を見下ろした。
<メチャクチャ艶っぽくて、普段のセンパイからは想像できないエロさとか、可愛さとか… 確かにオメガを相手にすると覚悟が無いと、コレは惚れるかも?! イヤ、溺れるかもだ!>
ハァ―――ッ… と大きなため息をつき、神田は苦笑いを浮かべた。
<まぁオレの場合は、中学生の時から婚約者がいるし… 1回抱いたぐらいではセンパイに惚れたりしないけどね>
10回抱いた後は分からないが… と再びハァ―――ッ… と大きなため息をつく。
ソロソロ結婚してはどうかと、親にせっつかれてはいるが、神田はのらりくらりと理由を付けて躱 している。
最近は婚約者の親から、神田の父親は圧力を掛けられているらしく…
『そんなに遊びたければ、結婚してから遊べ』
親にはそう言われたけど、そういうのはあんまり好きでは無い。
独身時代は、経験値を上げる為に遊びまくるけど、結婚後は浮気はしないつもりだ。
定期的に婚約者とは会ってはいるが、神田にはベータ女子の恋人が何人もいるというウワサが耳に入ったらしく…
相手のオメガも神田との結婚に、乗り気ではない様子なのだ。
恋人が何人もいると言っても、相手には不自由しない神田は、別れたら次の相手を選び付き合っているダケで、同時に何人も恋人が存在したワケではない。
ちなみに今は、仕事に夢中になり過ぎて約束をすっぽかしたせいで、大喧嘩した末にフラれ、先月からフリーだ。
<だいたい、相手がオメガだから間違いがあってはイケナイと、顔を合わせる時は常に母親同伴の相手と、どうやって親交を深めろと言うのさ!! ソレって会う意味あるのか? メールで済ませればイイ話じゃないか!! いい年した大人が気マズくて仕方がないよ>
ベータ女子とのウワサが絶えない神田に、婚約者が結婚前に傷モノにされては困ると思われているのは確かで…
家同士の結びつきが重要な政略結婚だから仕方ないが、好きでもないし、神田自身が選んでもいない、相手も神田を望んでもいないし…
そんな状態で簡単に結婚なんかしたくないのだ。
『彼女と結婚しなければ神田家から絶縁するから、そのつもりでいろよセンリ!』
と… 父親に脅されて、渋々婚約解消は言わないでいるが…
正直、自立してからは、絶縁されても良いような気持ちでいる。
神田センリという男は、追い詰められたら、逃げ出したくなるような性分なのだ。
グッスリ熟睡する近江の優雅な項 を、魅入 られたように見つめていると、フワリと漂うオメガの誘惑フェロモンで神田の頭はクラクラする。
頭を振りながら神田は静かにベッドから下り…
全裸のまま自分のカバンの中からゴソゴソと財布を出し、婚約者と"面談"する時にいつも服用するアルファ用の抑制剤を2錠手に取ると、口の中に放り込みゴクリと水無しで飲み込んだ。
「これで安心!」
ベッドへ戻りスルリと近江の隣に入ると、スベスベの身体を抱き寄せ、鼻をサラサラの髪にすり寄せた。
<近江センパイ、抱き心地最高!! …ああ、ヤバッ! また勃っちゃった、眠ってる時に挿れたら怒られるかなぁ?>
神田はコッソリ…
近江の乳首を指先でこねた。
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