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第2話 いつも通りなのに
俺と薫の日時は毎日が晴れやかだった。
いつも通り一緒に委員会に出て、
いつも通り一緒に帰る。
いつも通りクラスメイトで、一緒に
笑ったり、ふざけたり、でもさ今までよりずっとずっ楽しかったよ。
当たり前だよね? 俺の視線の先には 途轍もなく優しい笑顔で俺を見てくれるお前がいるんだから。
「誠~ねぇ話しがある」
つい一週間前に恋人同士になった
春木薫が俺の顔を覗き込んできた。
「どうした? 顔近くねぇ」
「どうした? だと? 誠はいつもそうだからな。もうにぶ助なんだよ! お昼は屋上に行くよ お昼ご飯持ってね」
「判ったけど なんだよ~なにがあった?」
薫は耳元で囁いてきた
「あれから一度も優しくないよ!
誠は!」
「へえっ~」
思わず薫の方に顔を向けると
そこには……やば! 唇くっ付きそだよ
いや! 微かに触れたよな。
「薫! ごめん触れたかも…」
真っ赤になっている俺の耳を引っ張りながら、
「うん! ラッキーだった! じゃお昼ご飯ねっ」
と囁くと、平然と去って行く薫。
ああ~あんな可愛い顔してデビルかよ! そうだった、あいつは煽り上手なんだ。
俺は益々薫を好きにならずには
いられなくなっていたんだ
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