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第25話 決心
「なぁ薫、セックスって究極はそれなんだって思わないか? 欲しくなる。そしてもっと欲しくなる。刺激はだんだん強く激しくってないく。ただ普通はさ、
すげぇ痛めつけたり、傷つける事はしないさ。だって愛する人だから。
愛し合い、愛される事で欲求は消えていくから。薫の四年間が異常にして究極だった。でもその後は違ったんだからな。
その人たちから愛されだろう? 家族として。それはそれは癒されたはずだ。
今俺は薫が欲しい! 欲しくて堪らない。だからずっと一緒にいたいんだ。
俺は、薫を幸せにできる自信しかない!」
ポタポタと涙を流しながらも薫は吹き出している。
もっと笑ってくれ! もっと笑わすぞ!
「俺 川辺 誠 三十七才は 今ここに
春木 薫を妻として迎えます!
さぁ 飛び込んでおいで!」
早速両脚を広げて股間を見せた。
「もう~嫌だ! まこちゃんったら
アハハ、どうしたらいいの? 僕は」
「かおちゃん! 飛び込んで!」
来た~可愛く胸に顔を埋める~俺の胸……違った! 股間に顔埋めてるよ
この子は~そこはダメだから~ハアハア~気 持ちいい~薫。
「あぁ……イイ~ちょっと待って! かおちゃん返事は?」
薫は小さく頷き、
「本当に良いの? 僕で本当に良いの?
そうなら心から有難うを言わせて。
誠に感謝します」
「馬鹿!有難うとか感謝はやめろよ。
その代わり、その代わりもう一度俺に
恋してくれ。薫と死ぬほどの恋がしたい
いいか? 高校を超える恋をするぞ。
覚悟しろ!」
「嬉しいお話! 誠こそ僕に恋して幸せ過ぎてお馬鹿さんならないでよ!」
やっと、やっとふたりで歩き出す事を決めた出発の夜だった。
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