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第27話 いよいよだな!

 夕べの余韻に浸る俺たちは、なかなかベットから出ようとはしなかった。 その行為自体より触れている事が心地良くて。互いの顔を見つめては、泣いたり笑ったり抱き締め合っていた。 満足なんて言葉は、今の俺たちにはないのだ!って言う気持ちとは裏腹に、俺の腹の虫が黙ってはいなかった。 我慢するんだ! こんないい感じの時に! また鳴いた~クウ~畜生~黙れ!腹の虫寝てろ!ぐぅ~~。 薫がゲラゲラ笑い出した。 「もう無理だね。お腹の虫は黙ってくれないよアハハ。僕もお腹空いた。 久しぶりに一晩中運動為てた~か~ら。さあ朝食の支度するぞ! 簡単なのもだけどいいよね。すぐできるから、誠は顔洗って口ゆすいで待っててね」  薫はクロワッサンサンドとサラダ、 カフェオレを出してくれた。 普段からやっているらしく手際が良い。 「良くやるな」 「だって挟んだだけだよ」 「いやいや感動してる! 美味しいよ。 だからねぇ~とりあえず今日から俺の部屋に来てよ。ねっ!そして落ち着いたら広いとこ探そう」 「誠? だからねぇってどんな脈絡? 意味不明ですよ。それにちょっと性急すぎるなぁ……」  「そうかなぁ……俺は一刻も早く暮らしたい。急ぎすきだなんて思わないぞ」 俺は薫の気が変わる事が怖かったし、 本音を言えば、今日中に引っ越しさせたいくらいなんだ。 然し、それはいくら何でも薫に怒られる事ぐらいは判る。 「いいだろう~薫~それにさ、俺の家の方が会社に近いし。少しだけ広いし。  何よりさ一緒にいたい!!」 最後の一緒にいたいが決め手になった。薫は俺を抱き締めると、スーツ数着と下着 靴下 靴 ベルト ネクタイ ワイシャツ、普段着を手早くトランクに詰めた。よし! これだけあれば暫くは大丈夫だ。薫有難う! 心決めてくれて。 俺たちこれから楽しくなる。 わくわくするじゃないか。 なぁ薫さん!

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