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第22話
今日はオタ友のさーちゃんこと城田 咲月 ちゃんと会う。
バイトが終わって速攻LIMEして、どうやら僕達はすごく気が合うみたいでこうして会うことになった。
「ゆっち〜!お待たせ!」
「さーちゃん!」
「それじゃオタ活しますか!」
「いえーい!」
今日、僕達が向かう所はもちろん……LieNのグッズがあるお店だ!
今からもう尊いぞ……!えへへ。
「えええ!?なにこの人の数……今日平日だよね!?」
「LieNは人気だからね〜 ほら早く行かないと売り切れちゃうよ!」
平日だというのにLieNのグッズ売り場はファンで埋め尽くされている。
その中でもやっぱり莉羽のコーナーは大人気。
はあ……そんな人が僕の雑炊が好きだなんて……幸せすぎて死んでもいい。
「ゆっちゆっちー!ゆっちーのお目当てラスイチだったから取ったよ!」
「さーちゃん……神だ!ありがとう!」
そう僕は莉羽の数少ないキーホルダーを狙っていたのだ!
どこ探しても中々手に入れることが出来ないという幻のキーホルダー!
早朝から並んで待っておかないと手に入らないと言われていて休日なんてオープン1分で売り切れると言われている幻の……!
「莉羽……会いたい……」
「ちょっとゆっち!オタクがおこがましい!」
「あ、ごめん!つい」
危ない、ここにはLieNのファンがいっぱいいることを忘れていた。
莉羽が居候しているとか知られたら……殺される。
「さーちゃんはお目当てのものゲットできた?」
「フフフ……お目当てのものもゲットできたしお目当て以上のものジャンケンで勝ち取った!」
「さすがさーちゃんだ……」
「私ジャンケン負けたことないから〜」
僕もさーちゃんもお目当てのものがゲットできたところでお腹も空いたし食べ歩きに行こうということになった。
「ゆっちなに食べたい〜?」
「僕は何でもいいよ!さーちゃんは?」
「んー最近SNSで話題の唐揚げ屋さん食べてみたくない?」
「あり!よし!行こう!」
唐揚げ屋さんに歩いて向かっているところになんだが人集りができていた。
「芸能人でもいるのかな?」
「まあ僕達はLieN以外興味ないからいいや〜」
「そうだね〜」
『LieNよ!LieNの莉羽と和也!』
『嘘ー!やばいやばいかっこいい死ぬ!』
「「莉羽と和也〜!?!?!?」」
僕達は顔を見合わせて速攻、莉羽達がいる場所へと向かった。
「莉羽だ……」「和也だ……」
僕達の興奮はマックスとなりハイタッチを交わした。
莉羽に会えた……!久しぶりの莉羽……!ああ……美しい……
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