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俺たち登場!(03)
主人公の女子高生が学校の先輩や先生と卑猥な行為を繰り広げていく流れもいよいよ佳境に差し掛かり、意図せず息子が元気にならないよう周りを見回して気を紛らわせる。
ベッドにおっさんよろしく寝転がるシュウは流石と言うかやはり何の反応も示さずボーっと画面を見ている。
視線を移すと、さっきよりも前のめりに画面に食い入るミヤに腕を掴まれ苦々しく笑うハルが見え、何だか少し同情した。
そのミヤの少し後ろでクッションを抱えて座るウミは、さっきまで顔だけだった赤みが耳にまで達し肩が小さく揺れていた。あれは。
「……ウミ、興奮してんの?」
静かにウミの真後ろへと移動して耳元で小さく尋ねると、ウミは大げさなくらい体を跳ねさせた。
バッと後ろを振り返ったウミは涙目で口をぱくぱくさせた。もしや、結構ゲンカイ?
前に聞いたとき、あんまり一人ではしないって言ってたからな、刺激が強すぎたのかもしれない。
そんなウミの様子を見て面白がっているとテレビから音が消え、彼女の淫乱性活も終わったようだ。
このDVDよりサヤの性活の方が乱れてると思うけど。
まあ、俺も人の事言えないか。
ミヤが1度大きく伸びをし、もう1枚も!とデッキにタイトルの付いていない方のDVDをセットし始めたのを見て、ウミが慌てて立ち上がろうとする。
その腕を掴んで無理矢理座らせると、抱きしめていたクッションを離してしまったウミのスラックスにテントが張っているのが見えた。
「ちょ、ナチ?俺、トイレに……」
「ヌきに行くの?」
「な……!」
みんなの前で指摘された恥ずかしさと焦りで怒りをあらわにするウミを宥めてもとの位置へと座らせる。
今席を立つという事はそういう行為をしに行くと公言しているようなものだと悟ったようで、ウミは仕方なく落ち着いた。
「いじめちゃ駄目だよー!」
次のDVDをセットし終えたミヤがさっきよりもワクワクした表情を見せる。
「これタイトル書いてないから、さっきより凄いやつかもっ」
ワクワクしながら無邪気に言うセリフじゃない気がする。
無垢な少年はいつからエロ狼に変わってしまうんだろうか。
げんなりとミヤの将来を嘆いている間に画面が動き出した。
今度はさっきの様にタイトルが出ない。上物か、それとも。
出てきたのは学生服に身を包んだ、俺らより少し若いくらいの少年。
でもこういう作品に出られるってことは恐らく成人、恐ろしい童顔だな。
しかしミヤの兄貴は学校ってシチュエーションが好きなんだな。
俺らも卒業すればそうなるんだろうか。
「ねー、これいつになったら女の子出てくんのー」
少年ばかりを移すカメラに焦れたミヤが口を尖らせる。
少年は放課後の教室で日誌を書いているらしい。うわ、マツゲばさばさ。
やがて日誌を書き終えた少年のところに先生と思われる中年男性が現れた。
体格からして体育教師を連想させる。
これって。
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