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お祭りデート
金魚すくいにクジ引き、射的に型抜き。特に、射的では、ギャラリーができてしまうほどカッコよかった3人。みんな、黙っていたらモデル級のイケメンだものね。それを誰よりも、間近で見られる僕は幸せ者だ。
僕が的に当てられなくてムキになっていたら、八千代が後ろから抱き抱えるように補助に入ってくれた。
「こう構えて····よく狙えよ。よし、撃て」
彼はアサシンだったのだろうか。八千代が僕の補助に入った時、周囲から幾つかの悲鳴があがったのだが、自分心臓の音の方が煩くて気にならなかった。
金魚すくいでは何度もポイを破いてしまい、小さい子供の様にムキになっていた。見かねたりっくんが、これまた後ろから補助に入り手を添えてくれて、おかげで金魚を沢山掬えた。
今のところ、見せ場のない啓吾はむくれている。
「俺も結人にカッコ良いトコ見せたい~!」
「あはは。啓吾、落ち着いてよ。さっき、3人で射的してる時、みんなカッコ良かったよ! ギャラリーまでできてたんだから」
「そんなん····結人にカッコイイって思って欲しいのにィ」
口を尖らせ言葉尻を上げて、まるで拗ねた子供の様だ。
「おっ、アレ! 俺の見せ場きたんじゃね!?」
啓吾が何かを見つけ、走って行ってしまった。向かう先はひもくじ屋。景品を見ると、僕の推しがずらりと並んでいる。
「あ、あれは!」
思わず僕も駆け寄り、ラインナップをじっくり拝見する。
「結人、どれが欲しいの?」
「あれ。あの限定のブランケット····いや、マグも捨てがたい····ん~」
僕が真剣に悩んでいると、啓吾があっさりとマグを引き当てた。
「ふ、わぁぁぁぁ! ホントに貰っていいの!? これ、かなりレアなんだよ。要らないの!?」
僕は興奮して、瞳を輝かせ····いや、ギラつかせながら詰め寄った。
「いいよいいよ~。俺、昔からクジ運ハンパねぇのな。こんくらい余裕だしィ? つーか俺、そのキャラよく知らねぇし。俺は結人みたいな可愛いのが好きなの~」
そう言って肩を抱き寄せられたが、僕はマグを抱き締めるのに忙しかった。
「お前、マジでアホだな」
八千代は啓吾への悪口を置いて、ひもくじを引きに行った。数回で見事にブランケットを引き当てた。彼らのクジ運は一体どうなっているのだろうか。
「これだろ、お前が迷ってたん」
「コ、コレデス」
「ぶはっ。何で片言なんだよ」
「2人のクジ運が良すぎてビビってるの。僕なんてこの間、クジでお小遣い使い果たしたのに····」
「次から俺に任せろ。で、コレ欲しいか?」
「欲しい! ありがとう!」
「そうだよな。でもよぉ、タダでやるとは言ってねぇよな」
「····え?」
「当然、ご褒美はくれるよなぁ?」
「そんなの狡い····」
「こんくらいイイだろ。別に、ここで食わせろつってんじゃねぇんだし」
(ん? 何か食べたいのかな? だったらお礼って言うんじゃ····)
「まぁ····それが貰えるなら頑張る」
「マジか! 俺も何かご褒美貰いてぇ!」
「うっ····そうだよね。わかったよ。で、何して欲しいの?」
「俺はね、えーっと····」
「お前からキスな」
「はっ!? む、無理!」
(お腹が空いてたんじゃなかったんだ····)
「じゃ、これはやらねぇ」
「はぁぁぁぁ? ······や、やるよ。でもこんな人混みでできないから帰りにね。それまで汚さないように大事に持っててね」
「ははっ。お前からそんな圧感じたん初めてだわ」
「俺も、結人が圧出してんの初めて見た。レア~」
「そんなつもりはないんだけど····って、あれ? りっくんは?」
周囲を見渡すと、りっくんが財布を片手に紐を引きまくっていた。
「ちょ、莉久どんだけ引き悪いんだよ!ウケる~」
あれが普通だと思うのだが、啓吾がりっくんを揶揄い、笑いが止まらなくなっている。八千代も隣でケラケラ笑っている。りっくんは、そんな2人にはお構い無しで、紐を引き続ける。
「俺も、ゆいぴにご褒美付きであげる····」
と、うわ言のように呟きながら。目が血走っていて怖い。
「り、りっくん。その大っきいハリネズミのぬいぐるみ、欲しいな」
あまりにも不憫に思い、りっくんが財布と共に抱えていた物で手を打った。欲しかったのは本当だ。丸くて可愛いし、寝る時に抱くのに丁度良さそうなんだ。
「ゆいぴ····こんなのでいいの? 他に欲しい物あるんじゃないの? あの、推し? とかじゃなくていいの?」
りっくんは、おずおずとぬいぐるみをくれた。
「これ、抱き枕にしたい。もう貰ったからね!」
もう返さないぞとばかりに、しっかりハリネズミを抱き締めて言ってやった。
「はぅあっ! ゆいぴが俺の心臓を抉ってくる····。こんなのでご褒美貰っていいの?」
「何言ってんの? 頑張ってくれたでしょ! それより、お腹空かない? 何か食べようよ」
「だな。焼きそば食いてぇな」
「俺もろこし~」
「ゆいぴは何食べたい?」
「えっとね、唐揚げとポテトとたこ焼き」
「相変わらず食いしん坊だねぇ。ゆいぴが沢山食べてるとこ見てるの好き」
「そういや、昼飯もすげぇ食うよな」
「確かにな。ぎっしり詰まった弁当2段だもんな。····なんでそんなチビなんだよ」
「こら場野! それ言っちゃダメなやつ」
「あーあ、結人拗ねるぞ」
「おぉ····悪ぃ」
八千代が珍しくおどおどしている。コンプレックスをつつかれて腹は立つけど、面白いから許してあげる。
「いいよ。その代わり、デザート奢ってね」
「おう。じゃ、買いに行くか」
僕たちは、それぞれの食べたい物を買い、人の少ない川べりで食べることにした。一口ずつ交換したり、変な味のジュースを回し飲みしたり、青春っぽい事を満喫した。
食べ終わると、八千代がデザートを買いに行ってくれた。美味そうなのがあったからと、任せることになった。
八千代が戻ってきて、僕に差し出したのはチョコバナナだった。
「美味しそう! ありがと」
僕は、純粋に美味しそうだと思った。八千代の悪意に気づくことも無く。目先の食欲にかまけて、りっくんと啓吾が不穏な表情を浮かべていた事にも気づかなかった。
「アーン」
「え?」
「アーン」
八千代が食べさせようとしてくる。子供扱いされているのかと思いムッとしたが、しつこいので仕方なく口を開けた。
「あー····んんっ! んふぅっ!?」
何を考えているのか、チョコバナナを僕の口にぬぽぬぽしてきた。これは····アレみたいだ。口で咥えるヤツ。
「うぁー····ゆいぴ、えろー····」
「もう完全にフェラじゃん。場野、ナイス変態」
「うっせぇ。黙って見てろ。ほら、もっと吸ってみ」
「ふぇ····ふひゅーひはへはい ······」
「ちょっとくらい楽しませろよ。先っぽ舐めてみ」
「ん····ほぉ ?」
気づけば、りっくんと啓吾が八千代の背後から覗き見ている。八千代が耳を弄ってくるから、変な気分になってしまう。
「結人の上目遣いヤバ。ちょ、帰ろうぜ。勃ったわ」
「俺も。場野ん家行こうよ。祭りとか、もうどうでもよくなってきた」
「バーカ。帰んねぇよ。結人が楽しみにしてたんだろうが」
「お前、こんなにしといてよく言えたな。結人、トロントロンじゃん」
「ホント。信じらんない」
「結人、どうする? 俺らに抱かれたいか?」
「んはぁっ····抱かれたい。お尻、きゅんきゅんしてるから····みんなの、挿れてほしぃ」
「今すぐ欲しいか?」
「今····? 今すぐぅ」
「マジか。ここですんのかよ」
「ちょっと、ゆいぴがヨがってるトコ、誰かに見られたらどうすんのさ」
「こんだけ暗かったら見えねぇよ」
「八千代ぉ、早く欲しい····」
「ん、あっちの壁に手ぇつけてケツ出せ」
橋の下に移動すると、言われるがまま壁に手をつき、八千代にお尻を差し出した。
「おいおいおい。解さねぇの!?」
「充分解れとるわ」
「やっぱヤッてたんかよ!」
「うるせぇな。ジャンケンでもして順番決めとけや」
八千代が僕のナカに入ってくる。流石の八千代も少し焦りがあるのか、いつもより早いペースで奥まで押し込んだ。
「ふあぁっ」
「こら、声は我慢しろ。こっち向けるか?」
「ん····なに?」
振り向くと、八千代に口を塞がれた。声を抑える為に仕方がないけれど、舌を絡ませると上手く息ができない。
「あっ、苦ひぃ····」
「くっ····締めすぎ····あー····んぁっ」
八千代が僕のナカで沢山出してしまった。
「待て待て、お前ゴムつけたんか?」
「······悪ぃ」
「おっま、バカ! ゆいぴがお腹壊したらどうすんだよ」
「掻き出してやるから任せろ」
さも当然のように、自分の出したものを指で掻き出してゆく。また、あのコリコリする所を、何度も何度も指で擦る。
「やぁっ····大丈夫だから、もう、いいよぉ····」
「あらかた出たか。お前らもすんの?」
「当たり前だろ。お前の出した後っつーのは気が引けるけどな。で、俺も生でいい?」
「だ、ダメだよ····」
「······ダメ?」
次は啓吾の番らしく、大きくなったモノを、穴にぬちゅぬちゅ滑らせて強請ってくる。
「うぅ····いいよ。できたら、外に出してね」
啓吾の生唾を飲む音が聞こえた。
「善処しまーす」
絶対ナカに出す気だ。そう確信めいたものを感じた。が、挿れられてしまえば、そんな事はどうでも良くなってしまう。ただ、与えられる快楽に溺れて、全てを受け入れてしまうのだから。
「待って、やっ、激し····だめ、声····んんっ」
啓吾も口で口を塞ぐパターン。自分でも、無意識に締め付けてしまっている事には気づいている。だって、その所為で僕自身がイキまくっているのだから。
「んあー····結人、出すよ。ナカで受けてね」
「やんっ、ダメって言ったぁ····言ったのにぃ······」
結局ナカに出されてしまった。八千代よりねちっこく、しっかりと掻き出してはくれたが、おかげで立っているのがやっとだ。
「ゆいぴ、大丈夫? 俺ももう挿れていい? 休ませてあげらんなくてごめんね。勃ち過ぎて痛い····」
りっくんの辛そうな顔を見ると、頑張りたくなってしまった。
「いいよ。挿れて····ん゙お゙っ」
よほど耐えきれなかったのだろう。一突きで奥まで突き上げられて、獣のような声が出てしまった。
「あっ、あぁっ····ゆいぴ、気持ち良いね。ここ好きだよね。すっげぇ締まる」
「ん゙っ、り゙っぐん、ダメ! そこぉっ····だめぇ」
「おい、莉久。落ち着けや。加減しろ」
八千代が静止するが、りっくんは腰の勢いを緩めない。
「あー······ごめん。もうちょい····ゆいぴの口塞いでて」
「ったく····」
八千代に口を塞がれると同時に、りっくんが最奥をこじ開けてしまった。
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙っ!!!」
「あー、やっば。んっ、イクぅ····」
「わっ、結人噴いたな。止まんねぇじゃん」
「あぁぁっ、やっ、止まっ····止まんな····ひゃぁぁんっ」
しばらく、潮とやらが止まらなくて焦った。賢者タイムのりっくんは八千代にゲンコツを食らっている。
啓吾は、なかなか垂れてこなかったりっくんの精液を、丁寧に掻き出してくれた。それから、ぐしょぐしょになった僕の下半身を綺麗にしてくれている。そのタオル、何処から出したんだろう。なんて、ぽーっとしたまま考えていた。
少し落ち着いて、流石に八千代の家に戻ろうかと話していると、草かげから人が現れた。
全員、心臓が止まったかと思った。
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