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脅迫

 部屋に戻って続きをしよう、なんて僕の軽はずみな発言に、思わぬ声が返ってきた。 「続きって、お前らどこまでヤってんの?」  聞き覚えのある声に僕たちは身を強ばらせ、声の主に目を向けた。声の主は冬真くんで、涼し気な表情で僕たちを見ていた。  八千代と啓吾が臨戦態勢に入る。 「お前、こんなトコで何してんの?」 「それね、こっちのセリフだから。お前らこそ、こんなトコでナニしてたの?」 「見てたんだろ? んじゃ、わかるよな。邪魔すんなや」 「ふぅ〜ん····武居ってビッチだったんだ。鬼頭と、その感じだと瀬古もだろ? お前ら、男同士でよくでデキんね」  八千代が無言で殴り掛かろうとした。それを啓吾が止めてくれた。 「場野、落ち着けって。マジで一発入れんのはマズイだろ。····なぁ冬真、男同士だから何? 何かダメなの? つーかお前、俺らの事知ってたの?」 「夕方あの橋で、鬼頭が武居の事抱き締めてんの見えてさ。あぁ、班の他の奴らは見てないと思うよ。俺、目良いから。ダメって言うか····ケツに突っ込むんだろ? 気持ちイイの?」  気持ち悪いとか汚いと言われると思ったが、予想外の質問をされた。 「····お前、ケツに興味あんの?」 「ある。気持ちイイの?」 「気持ち良いよ。結人以外知らねぇけど、最っ高だぜ」 「ちょっ、啓吾!? 何言ってるの? ホントやめてよぉ····」 「おい、なんかこの流れ既視感あんぞ。黙っててほしかったら俺も混ぜろってか?」 「え、混ざっていいの?」 「待ってよ! なんで抱く気満々なの!? 冬真くん、普通嫌がるトコでしょ? 男なんて抱けねぇとか····言わないの?」 「武居だったらアリだな。つぅか····えー····マジで4人相手してんの? もしかして昨日のも?」 「うるせぇな。なんなのお前。脅すんだったら早くしろよ。バラせねぇようにしてやっから」 「こっわ。いやさ、風呂で武居の背中見えちゃってさ、そんで確信したっつぅかね。そう思って見たら、めっちゃエロい身体してんなーって。んで、後つけてきたらビンゴでさ?」 「で? だから何? お前、何がしたいんだよ。マジで混ざりたいの?」 「混ぜてって言ったら混ぜてくれんの?」 「混ぜねぇよ。俺ら、ちゃんと恋人やってんの。遊びじゃねぇのよ」 「それは別にどっちでもいいけどね。俺も武居とヤりたいのは本音かな。ヤらしてくれたら、この動画ちゃんと消すからさ」  そう言って、冬真くんが見せてくれた動画がこれだ。   『僕、腰抜けちゃう····』 『俺がまだだろ。お前はなんで人に見られんの嫌なんだよ』 『らってぇ、恥ずかしいし、見られたらバレちゃうでしょぉ····。それに、見せつけたいって、んぅっ····よくわかんないよぉ』 『周知されたらいつでも可愛がれるし、触りたい時に触れるんだぜ? 良くない?』 『いつでも、触れ合ったり見つめ合ったりできるのはね、いいと思うんだよ。でも、恥ずかしいし、親にバレるのはまだダメでしょ?』 『バレる前に、ちゃんと俺らから挨拶に行きたいもんなぁ。そりゃぁ、バレちゃマズイよなぁ』 『んじゃ、バレなきゃいいんだろ? ちょっとだけ、俺らとも外で····な?』 『んはぁ····八千代····ドコ触ってんの? ダメだよぉ····』 『んっ、やぁ····部屋に戻って続きしよ?』  なんってハレンチなんだ。僕、やんやん言い過ぎじゃないか!? あぁ、顔が燃えるように熱い。 「こんなん見ちゃったらさ、抱きたくなるよね? 不可抗力だよ。武居、やっぱ可愛いね」 「は? お前、結人の事狙ってたの?」 「別に? 女の子みたいだし可愛いな〜とは思ってたけど、ここまで可愛いとは思わなかったよ。はは····こんな泣きそうな顔見たら犯したくなるね」  りっくんとは違った方向でヤバそうだ。冬真くんってこんな人だったかな。もっと爽やかな感じだと思っていたのだけれど。 「ねぇ、冬真くんとえっちしたら、その動画消してくれるの?」 「「はぁ!?」」  八千代と啓吾が怒っている。けど、僕が抱かれれば穏便に済みそうなのだ。本意ではないが、守られてばかりではないと証明したい。 「お前、黙ってろ。マジで口出すな」 「武居が穴使わせてくれたら消すよ。まだ他のトコに保存してないから、今のうちならこれだけ消せば何も残らないよ」 「だったら1回だけ──んむぅっ」 「おい、黙ってろって言ってんだろ」  八千代が僕の口を塞ぎ、めちゃくちゃに怒り狂った顔を見せた。 「交渉決裂だァ。そのスマホぶっ壊して、お前も潰す」 「待って待って。俺痛いのヤだよ。どうしても嫌なら良いよ。お前らがどうなってても、別に俺に利害一切ないし。脅してみて、ワンチャンいけたらと思っただけだから」 「んじゃ、痛ぇことしねぇから動画消せ。今すぐ」 「はーいはい。はい、消したよ。んじゃ、続きは部屋で楽しんでね。俺以外にバレたら、ホントにヤバいよ?」  冬真くんは、忠告を置いて行ってしまった。僕は腰が抜けて、その場で座り込んでしまった。 「結人、大丈夫? ごめんな。俺らがこんなトコでイチャつこうとしたから····」 「ううん。僕も流されてたし、誰も来ないならいいかなって思ってたもん」 「お前、マジでアイツにヤらせる気だったんか」 「····だって、1回シたら無かったことにしてくれるんだと思って······」 「ふざけんなよ。お前が犠牲になるような事すんな。全部俺らがどうにかしてやるつっただろ。頼むから、お前は俺らに後ろに居ろ」  僕が犠牲になるのだけは耐えられないらしい。僕を抱き締めた力強さに、僕が傷ついてしまう事を恐れた八千代の焦りが込められていた。  けれど、それは僕だって同じ気持ちだ。 「僕を守るために、皆が傷つくのも嫌だよ。僕にできることはしたいだけなの。でも、身体を差し出すのはダメだよね。ごめんね?」  暴力は耐えられるが、性的な事は消えないからダメだ。と、いう事だと思う。今後は気をつけよう。 「部屋戻ろっか。朔もそろそろ戻ってんじゃね?」  僕たちは部屋に戻り事情を話すと、朔から静かにお説教された。静かに怒る朔は、とても怖かった。    点呼が終わり、りっくんが忍び込んでくる。よく無事に抜け出せたものだ。  そして、何故かりっくんの後ろに冬真くんがひっついていた。 「なっ、なんで冬真くんも居るの!?」 「どうも〜。ヤりに来ましたぁ」 「え、どういう事?? 何この状況····」  りっくんがパニクっている。無理もない。事情を説明すると、またしてもお説教が始まった。 「ねぇ、もうお説教よくない?」 「は? つぅかなんで神谷が一緒に説教聞いてんの? ヤらないってなったんでしょ? さっさと部屋帰れよ」 「いや、寝ようと思ってたんだけどね。武居のコト思い出したら勃ったの収まんなくてさ。どうせ鬼頭が来るだろうと思って、タイミング狙ってたんだよね。昨日も来てたみたいだし?」 「それで? 来たらヤれるとでも思ってたのか。ヤらせるわけねぇだろ。とっとと帰れ」  朔も本気で怒っている。物凄く怖い。一触即発、この言葉がピッタリ当てはまる。 「なぁ、1回だけ。マジで、1回ヤッたら全部忘れるから。お前ら、バレんのマズイんだろ? 悪いけど俺、動画なくてもバラせるよ」 「何それ。怖いんだけど。でも、そんな事でゆいぴ差し出すわけないでしょ。場野に絞められる前に諦めなよ」 「絞められても言うもん。絞められた事も言うもん」 「冬真、どんだけヤりてぇんだよ····」 「お前、もしかして結人のこと好きなのか?」 「へっ? あぁ、好きよ。武居可愛いじゃん」  朔は何を勘違いしているのか、かつての自分の境遇と重なったのか、良くない方向に持っていきそうだ。こんなタイミングで、久々に天然っぷりを発揮し始めた。 「そうなのか。俺もそうだったから気持ちはわかる。けどな、俺たちは将来を誓い合った仲だ。結人が好きだからって、後からホイホイ招き入れるわけにはいかねぇ」 「アー、ソウナノ。将来を····ねぇ。俺もそう思える相手欲しいなぁ」 「軽口ばっか叩きやがって。結人以外で探せ」 「つーかマジで冬真さ、頼むから帰ってよぉ。夜には限りがあんだわ」  痺れを切らした啓吾が懇願する。 「何そのヤります宣言。羨ま····うざぁ」 「おい、結人がウトウトしてるぞ。放っといたら寝ちまうんじゃねぇか? おい結人、もうちょっと頑張ってくれ」  朔が僕の肩を揺する。だが、11時を過ぎても結論が出ないまま、僕は限界がきていた。 「いっぱい歩いたもんね。疲れたよねぇ。けどゆいぴ、もうちょっと頑張って? さっさと神谷追い出すから」 「え〜····じゃぁさ、見学させてよ。俺、絶対手出さないから」 「「「「はぁ?」」」」  冬真くんはまた、突拍子もない事を言い出した。が、僕は正直、もう何でもいいやと思えるくらい眠かった。 「武居がどうなんのか見たいんだもん。俺がヤんのは嫌なんだろ? だったら折衷案でさ、見るくらい許してよ。つぅかお前らさ、俺に強く言える立場じゃないの忘れてない?」 「んぅ〜····何でもいいから早く決めてぇ····眠いよぉ····」 「ダメだ。結人が限界だわ。手出さねぇならいいんじゃね?」 「はぁ····。ゆいぴは神谷に見られていいの?」 「ん〜····? いいよぉ」 「これ絶対寝惚けてんじゃん。結人ぉ、後で文句言うなよ?」 「言わない··からぁ····早く挿れてぇ····」 「「「「ハァ······」」」」  揃いも揃った溜め息が聞こえた気がした。その直後、ふわっと身体が浮いて少し目が覚める。八千代が、僕を洗浄に連れて行く為に抱き上げたのだ。  部屋にお風呂が無いから、不本意だが今日はトイレで済ませる。音、恥ずかしいな。冬真くんも居るのに。 「え、掃除もしてやってんの?」 「だって、結人自分じゃできねぇもん。まぁ、させてねぇだけだけど」 「ゆいぴ、自分でできるよ。こないだ教えたから」 「えぇ!? いつの間に!? 俺知らないんだけど!」 「まだ、全部1人でできる訳じゃないから言ってなかったの。俺とこっそり練習中なんだもん」 「ずっりぃぞ! 俺も今度させてみよ」 「お前ら、そんなしょっちゅうヤってんの?」 「ほぼ毎日? なんかねぇ、俺らが触るだけで結人のスイッチ入るから、それに俺らが反応しちゃうって感じ」 「武居、そんなに敏感なんだ····」 「見てたらわかると思うけど、我慢できねぇから途中参加ってのナシな。まぁ、我慢できねぇと思うけど」 「マジかよ。不安になるような事言うなよな」 「あとね、結人めっちゃ煽ってくるだろうけど、乗ったら場野に殺されると思っとけよ」 「え、地獄かよ····」  全部丸聞こえなのだが。こっちの音もだろうけど。 「僕、煽らないよ····」 「結人、こっちに集中しろ。····お前、神谷煽ったら怒んぞ」   「だから、煽んないよぉ····んっ」 「よし、立てるか?」 「立て····ない。ごめんね」 「今更気にすんな。そうさせてんの、俺らだからな」  布団に寝かされ、解す時間が始まる。四つ這いにされ、啓吾のをしゃぶりながら八千代にお尻を弄られる。  わざわざ冬真くんにお尻を向けるのが、八千代の意地の悪い所だ。僕の羞恥心はどこに捨て置かれたのやら。 「ねぇ、八千代····」 「ん?」 「冬真くんに、んんっ、見えるようにしなくても、んぁ····いいんじゃない? 恥ずかしいよぉ」 「見たいつってわざわざ見学してんだから、しっかり見せてやんねぇとなぁ」 「僕の声、聞かせるのもぉっ、嫌がるくせにぃあぁっ」 「うるせぇな。黙って大畠の咥えてろ。だいたい、早く挿れろつったんお前だろうが」  そう言われて思い出したが、確かに言った気がする。僕は恥ずかしさを押し殺しながら、啓吾のおちんちんを口に含んだ。 「結人、恥ずかしい?」 「ん、はうはひぃ(恥ずかしい)···」 「だよねぇ。俺はねぇ、めーっちゃ興奮する。見せつけたいって言ってただろ? へへっ、叶っちゃった」  無邪気に笑っているが、変態っぽい事を言っている自覚はあるのだろうか。 「結人、そろそろ出そう。奥挿れるよ。準備して」 「ん、ふぅっ····んぇ゙っ····んぅ····」  啓吾は僕の頭を掴み、奥にゴリュッと挿れた。苦しくて、僕も一緒にイッてしまった。  啓吾は奥に流し込むと、勢いよく引っこ抜く。 「んっ····あはっ、上手♡」  啓吾は、僕の顎を撫でて褒めてくれた。満足そうな顔を見て、僕も心がホカホカする。 「結人、こっちも挿れんぞ」  八千代が穴におちんちんを押し当てる。くちゅくちゅと水音を立てて、確実に冬真くんを煽っている。  すると、生唾を飲む音が聞こえた。チラッと見ると、冬真くんのアソコがビンビンに勃っているではないか。 (冬真くん、苦しそうだなぁ····)  八千代がナカに入ると、りっくんが口に挿れてきた。 「マジかよ。串刺しできんの?」 「できるよ。苦しいの好きだからねぇ。あんねぇ、結腸も抜けるよ」 「マジで!? 入んの? ってお前らのサイズだからだろ····」 「お前のでも充分いけんだろ。俺と変わんねぇじゃん。結人ちっちゃいし、いけるいける。まぁ、させねぇけど」 「マジで地獄だわ。ちんこ痛ぇよ····」  冬真くんの絞り出すような声が聞こえた。 「冬真くん、大丈夫? んっ····おちんちん痛いの?」 「おい、ヤッてる最中に他の男気にしてんじゃねぇぞ」 「ゆいぴ、目の前で浮気すんのやめてね」 「んぁっ、ん゙ぅっ····がはっ····」  反論しようにも、りっくんが喉の奥までおちんちんをねじ込んでしまい、話すどころか息もできない。 「ゆいぴ、1回イクよ。べーして」 「んぇー····はぁっ··んっ····」  りっくんは、舌や顔に沢山射精した。おそらく、冬真くんに見せつけるためだろう。確認してから飲み込ませる。 「ゆいぴ、あーん」 「んぁ····」 「いいよ。ごっくんして」 「何あれ!? えぇっろぉ····。お前らどんだけ仕込んでんだよ」  冬真くんの驚きように、りっくんと八千代は満足そうな顔をしている。 「んっ、く····りっくんの濃いよぉ。昨日シたのに····」 「ゆいぴにしっかり俺の味覚えさせなきゃだからね」  なんて、馬鹿な事を言いながら顔を拭いてくれる。 「もう覚えてるよぉ····」 「俺のも覚えたか? つーか、味違うんか」 「んっとね、やぁ····んっ、なんか違うの。多分、誰のかわかるよ」 「ははっ、すげぇな。今度目隠しして試してみようぜ。外したら、お仕置な」  八千代が耳元で“お仕置”なんて言うから、お尻がキュっと締まってイッてしまった。なのに、八千代はお構いなしで突き続ける。 「ちょっとだけ奥抜くからな。口塞ぐぞ」  後ろから、八千代が僕の口を手で覆う。そして、後ろ手に組んだ僕の腕を、片手で持って引っ張りながら貫く。 「ん゙ん゙ん゙っっ····ん゙っ、ゔぅっ、ふぅ゙ぅ゙っ····」  吐かないように、絶妙な加減でぐぽぐぽし続ける。 「このまま奥に出すぞ。しっかり腹で飲めよっ」 「んぅ゙ぅ゙ぅっ!!」  奥で搾り取るように、八千代の精液を飲み干す。八千代がズルンとおちんちんを抜いた衝撃で、もう一度イッて布団に横たわった。  すると、冬真くんが1人でしているのが見えた。僕で興奮してくれているんだ。 「ん····挿れぅ?」 「俺がな。おい····お前今、神谷に言っただろ」  朔が僕のお尻におちんちんを当てて言った。僕は、ハッとして言い訳する。 「言ってない。て言うか、えっと、あんまり覚えてない····」 「しっかりしてくれよ。ったくお前は····。堂々と浮気しようとすんな。俺が今から、お前の好きな大きいの挿れてやるから」 「えへへぇ····。朔のおっきぃの、早く欲し····んぎゅぅ····待っ、んぇっ!? お゙っぎぃ····」  押し当てていた亀頭が、ミチミチと苦しそうに入ってくる。 「興奮してんのと苛ついてんのと、相当ちんこにキてるからな。苦しいか?」 「苦しい、けど、好きぃ····。あぇ? 朔、怒ってぅの? やらぁ、怒りゃないれ····優しい朔がいぃよぉ」  僕はふわふわしている所為か、訳が分からなくて涙が止まらなくなった。 「なぁ、瀬古のちんこ····サイズおかしくない? あんなの入んの?」 「全部は危ねぇけど、挿れれば入るよ。1回完勃ち してる時に全部挿れちゃって、結人マジで死にかけたんだよね」 「まーじか····。で、この後お前が挿れんの?」 「だな。あと莉久がまだだろ」 「え? さっき口でシてたじゃん。って、啓吾も口でシたよな?」 「ケツで繋がんねぇと満足できねぇんだよ。莉久は特にな」 「えぇ〜····武居大変だなぁ」 「まぁ、全員終わる頃にはよく失神してるなぁ。でも今日は多分1人1回で終わり。明日も朝早いからな」 「え〜····早くなかったらもっとヤんの?」 「場野ん家に泊まった時はねぇ、朝方までヤッて起きた瞬間からすぐまたヤッてた。因みに今朝も、俺と朔はシたよ」 「お前ら····体力っつぅか精力すげぇな」 「結人見てたら無限に勃つよ。マジで。女の子よりエロいもん」 「確かになぁ。それは何となくわかるわ」 「つーかお前、いつまでシコってんの? イケねぇの? 約立たずなの?」   「約立たず言うな。んー······挿れたすぎて手じゃイききれねぇ。こんなん初めてだわ」  冬真くんをイかせてあげたい。そんな風に思うのは、いけない事だとわかっている。けれど、僕の中で(くゆ)る感情が、劣情だと気づくまでに時間はかからなかった。   「結人、どこ見てんだ。俺のが入ってんのに余裕だな」  珍しく、朔が感情に任せてナカを抉る。 「ンンッ····余裕、ないぃ····朔、ダメぇっ、ゆっくぃぁ──」  朔は僕の口を塞ぎ、容赦なく奥を貫いた。 「ん゙ん゙っ······」  その衝撃の強さに、声も出せずにイッた。奥をグリグリ押し上げられると、イキっぱなしになり潮が出続ける。 「おわぁ····ハメ潮噴けんのかよ。武居やべぇな」 「俺もねぇ、あんなに噴く子見たことない」 「むぅーっ······んはぁっ、やらぁっ····啓吾のばかぁ」 「あーあ。啓吾、ゆいぴ妬いてるよ?」 「妬いてないもんっ。朔、ギューしてぇ」  朔に両手を伸ばし、いつもみたいに抱き締めてもらう。 「ははっ。結人は甘えん坊だな。怒ってんのがバカらしくなっちまう」  えっちなキスをしながら、朔は僕のお尻を鷲掴んで上下に揺する。 「んっ、ふぅっ····あんっ、イッちゃう····朔、イクぅ」  僕は必死で声を抑え、朔にギュッと抱きついて耳元で呟いた。 「んっ、おまっ、耳元で言うな····んぁ······」  なんだかわからないが、朔はとても気持ち良さそうにイッてくれた。  布団に寝かされ、身体が勝手に跳ねるのが収まるのを待つ。その間、八千代がキスをやめてくれない。舌で口内を隈無く犯してくる。  そして、朔が水を取りに行くと、待ってましたと言わんばかりに啓吾が来たのだった。

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