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3日目の終わり
朔にどういうのをシたいのかと聞かれ、僕は洗いざらい、やってみたい事を思いつく限り挙げてみた。
「えーっとねぇ····、おへそ舐めたり、んっと····噛んでみたり? あとはねぇ、んー····あっ、乳首弄りたい」
結局、いつも僕がされている事だ。皆がシてくれる以外のえっちな事なんて、知らないのだから仕方がない。
「あ〜、そういう。へそも乳首も感じないと思うけどぉ····え〜····噛んでみる?」
啓吾が、悩み悩み言った。予想外に貰えた許可、自分でも分かるほど表情がぱぁっと明るくなる。
「いいの!?」
「わ、めっちゃ目ぇキラキラしてる。ふふ、かーわい♡ なにぃ? ンなやってみたかったん?」
「うん! 実はね、前から気になってたんだ。僕がされて気持ちぃ事って、皆も気持ちぃのかなって」
「なるほどね〜。結人らしい発想····けどさ、俺らMっ気ないから多分気持ちくねぇよ? ちんこ以外開発されてないかんね」
「ちんこは開発って言うの? まぁ、でも確かに。ちんこ以外触られてもあんま感じたりはしないかな····」
「····そ、そっか······そうだよね」
そりゃそうだ。皆、生粋のドSだもの。僕みたいに、あちこちチョロくないんだ。凶器的なおちんちんだけを磨きあげてきたんだよね。
僕は、あからさまに肩を落としてしまった。
「あーっ!うそうそ! やってみなきゃ分かんないよね?! ゆいぴにシてもらったら気持ちくなるかもだし!」
りっくんがわたわたと焦って前言を撤回する。
そして、流れるように肩を差し出す啓吾。さらに、やってみろと言わんばかりに背中を押す朔。いざ噛めと言われると噛みにくいんだけどな。
「あれ? 噛まねぇの?」
「い、いきなりすぎて緊張しちゃうよ····」
どうやって噛めば気持ちいいのだろう。強さも分からない。僕は思い切り噛まれるとイッちゃうけど、皆は多分違うんだよね。
「んも〜いちいち可愛いな♡ 好きに噛んでいーよ」
「お、思いっきり噛んだら、痛いよね?」
「あっはは! そりゃ痛 ぇだろ。けどいいよ。結人が思うようにやってみ? 咬み千切られても別に怒んねぇし」
目を細め、僕を揶揄うように見てくる啓吾。何か試されているのだろうか。
「啓吾のばか、そんな怖い事しないよ····」
僕は、啓吾の肩に手を添え、狙いを定めて恐る恐る噛んでみる。
「··っ····ん? 結人さん?」
「ん? なに ?」
啓吾の肩をもぐもぐしながら返事をする。
「んはっ、擽ってぇ」
(あれ、痛くないのかな。結構強めに噛んでるつもりなんだけど····)
「ははっ、やべっ、めっちゃこしょばい····ちょ、やめ、ひはっ、もぐもぐ待って、かわい、マジで、んははっ」
啓吾は、下半身をジタバタ暴れさせて抵抗する。なんだか可愛い。
「ぷはぁっ····どうだった?」
聞くまでもなく、気持ち良くはなさそうだったけれど。
「ど、どうって····んふっ、マジで擽ってぇ。噛むの弱すぎんだろ〜。遠慮しすぎな」
「遠慮····したつもりはないんだけどなぁ。結構強めに噛んだんだよ?」
「あれで? 顎の力大丈夫?」
「バカ啓吾。ゆいぴはいっぱいご飯食べてる強い子だからから顎も強いっつぅの! 俺らのこと好きすぎて無意識に力入れないようにしてくれてるんでしょ。ゆいぴ優しさと愛情がわかんないかな〜。ホンットバカ啓吾。じゃ、次俺ね」
息をするように啓吾をディスりながら、朔から引き取った僕を膝に乗せ、噛ませる準備を整えたりっくん。あまりにも自然すぎて、抗う術もなくあっという間にセットポジションへ入っていた。
「え、はい、ん? え、噛めばいいの?」
「うん、どーぞ♡」
(どーぞっていわれてもなぁ····。さっきより強く··していいのかな?)
僕は、ガブッと思い切り肩に噛みついた。
「はぁぁぁぁぁぁぁん♡ ン゙がわ゙い゙い゙ぃぃぃ♡♡ カプッて! ひゃぁぁぁぁぁ〜〜ぢゅぱぢゅぱしてんの可゙愛゙ッ──ン゙ッ、鼻血出そ····」
耳元で騒ぐりっくん。めちゃくちゃ煩い。
そっとりっくんの肩を離し、スンとした僕はスンとしたままりっくん膝から降りてティッシュを取りに行く。
「はい、鼻血出たら拭くのに使ってね」
「ありがとゆいぴ····あれ? なんかご機嫌ナナメ?」
「ううん、大丈夫だよ。ちょっとスンてなっちゃっただけ。えっと····一応聞くけど、気持ちくはなかったんだよね?」
「快感的な意味では、そうだね。でも俺の心は完全に満たされたよ。これは定期的にやってほしい。マジで。毎朝昼晩でもいいよ」
「それはいいや。また今度ね」
さっきまでのふわふわが嘘みたいに、とても穏やかな気持ちだ。心が落ち着き払っている。
僕は何も言わず、ソファで寛いでいる八千代の膝に跨り、カプッと噛んでみた。
「ふっ····ぁんだよ。今度は俺か? 痛くねーぞ。もっと犬歯食い込ませてみろ」
ムッとして、グッと歯を食い込ませた。それでも、痛い事をしたいわけじゃないからなのだろう、さほど力は入らない。
「あー、ちょい痛 ぇ。····お前、マジで俺らにこれやりてぇんか?」
「····やってみたかっただけ」
自分でも何がしたいのか分からなくってきた。ただ、僕がされて気持ちイイ事が、皆はどうなのか知りたかった、反応を見てみたかっただけだ。
「だろうな。結人は俺らを気持ち良くさせたいんだろ? だったら、結人がされて気持ちイイ事より、俺らが喜ぶと思う事やってみてくれないか」
そう言いながら、朔がしれっと僕を回収してベッドへ運ぶ。
「皆が喜ぶこと····おちんちんに触る以外で? んー、難しいなぁ····」
「考えながらでいいから、俺の肩も噛んでくれ」
あぁ、寂しんぼの朔がまた、静かに妬いていたらしい。朔の尖った唇に気づいた僕は、皆が喜ぶ事を考えながら肩に噛みついた。
「ふはっ····確かに擽ってぇな。結人は優しいから、俺らに痛 ぇ事なんかしたくないんだろ。無意識でそうなんの、すげぇ可愛い」
皆だって、優しいけど思いっきり噛むじゃないか。やはり、ドMかドSかで違うものなのだろうか。不思議だなぁ。
「ンはぁっ····もっ、僕だって思いっきりできるもん! 痛くて泣いちゃっても知らないからね?」
「おぉ、いいぞ。俺も怒ったりしねぇから思いっきりこい」
朔は、甚大な包容力を見せつつ、うっすらと歯型の残る肩を差し出す。バカな事をしているという自覚はある。けど、こういうのを楽しむ時間なのかなと思うと悪くない。
そして、僕は差し出された肩にもう一度噛みつく。今度は、初めから犬歯を食い込ませ、ステーキを噛む時みたいに思い切り噛みついた。
「い゙っ····ん゙っ」
どうやら、これは流石に痛かったらしい。そうか、ステーキだと思えば良かったんだ。朔の肩も美味しいし、本当にステーキを食べている気分になってきた。
朔に言われた事を考えながら、僕は朔の肩をもぐもぐする。
(皆が喜ぶ事····皆が喜ぶ事······!?)
「わぁっ!?」
突然、朔が僕を思い切りベッドへ押し倒した。バフッと身体が一度跳ね上がる。
「ど、どうした、の····朔?」
朔の顔を見上げると、何故だかハァハァしていた。僕、何かしたっけ?
「別に怒ってねぇ。怒ってねぇけど、なんか分かんねぇ。今、すげぇお前のこと滅茶苦茶に抱きてぇ」
説明がザルすぎて何も分からない。媚薬でも盛られたのだろうか。そのくらい昂揚している。
て言うか、八千代と朔がハァハァしてると正直ちょっと怖いんだよね。本当に抱き殺されちゃいそうで、お尻がキュッと締まっちゃうんだ。
僕は、朔の胸を軽く押し返しながら制止する。
「朔、落ち着いて? もうさ、今日はいっぱい色々シたし、そろそろギュッてして寝よ?」
「わりぃな、このままじゃ寝れねぇ。もう一周、キスで全身念入りに優しく愛撫してやる」
「ひぇ····待っ··あっ、やだ、軽くイッちゃった····」
朔の雄みの強さにアテられ、それだけでイッてしまった。
「ふっ、チョr··可愛いな」
「むぅ····どうせチョロイですよーだ」
朔の雰囲気が少し柔らかくなり、僕は安心して身を任せる。予告通り、全身に熱烈なキスで愛撫してくれる朔。皆も便乗してくるから、熱いキスがいっぺんに降り注いだ。
そんな中、甘イキを繰り返して僕は寝落ちてしまった。
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