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イッ触即発

「ちょ、おい! 俺が先にヤろうと思ったんですけどぉ。横入りすんなよな」 「るっせぇ。ンなら奪い返してみろや」 「はぁ〜!? 暴君かよ」  啓吾が八千代を相手に立ち向かう。けれど、八千代は腕一本で啓吾の頭を押さえて相手にしていない。 「くっそ! ムダに手足長ぇの狡ぃ!!」 「ハッ、こうやって押さえれてんだぁら無駄じゃねぇんだよ」 「そうか。なら、俺となら互角にやり合えるんじゃないか?」  そう言って、朔が八千代の首根っこを捕まえて僕から引っぺがした。ベッドに投げ転がされた八千代は、瞬きする間に起き上がって朔へ詰め寄る。  拳を固く握り締めるものの、振り上げる所まではいかない八千代。朔の胸ぐらを掴んで、やはり殴れないのか膠着している。まさか、本当に殴り合いでもする気なのだろうか。 「やっ、2人とも喧嘩しないで」  慌てて起き上がろうとする僕の肩を押さえ込んだのは、やらしい笑みを浮かべたりっくん。早く止めないと、喧嘩になっちゃうかもしれないのに。  けれど、りっくんはニコッと優しい笑みに切り替えて言う。 「大丈夫だよ、ゆいぴ。喧嘩にはなんないから」 「へ?」  りっくんに言われて2人を見守る。朔が八千代の手を払うように掴むと、八千代は体勢を崩した。そのまま床へ押さえ込んで、八千代へのしかかった朔が冷静に言う。 「早く犯したいのは俺も同じだ。だからルール決めてんだろ。ほら、ジャンケンするぞ暴君」 「そうだそうだー! 順番はジャンケンで決めんだぞ暴君! きゃ〜さっくんカッケェ!」 「誰が暴君だコラ! 俺より莉久止めろや」  八千代は、僕の太腿にキスしまくっているりっくんを指さして言う。 「何言ってんだ。あれは前戯(スキンシップ)だろ」 「····お前が何言ってんだよ。オラ莉久! ジャンケンすっから来い」  腕立て伏せの様に身体を持ち上げ、乗っかっていた朔を落とした八千代は怒りを顕に言う。 「はいはーい。俺が1番勝ち取ってくるの待ってててね、ゆいぴ♡」  僕の額にキスを落とし、くるっと背を向けるりっくん。呆れ顔の八千代は、落ち着いて拳を構えた。 「「「「最初はグー! ジャンケン──」」」」  ジャンケン大会の結果、トップバッターは啓吾。 「結人、お待たせ」  シャツを脱ぎ、雄々しい表情で言う啓吾。毛布に包まれて待っていた僕は、あまりの雄みにおののいて後退りする。 「なぁんで逃げんだよ」 「だ、だって啓吾、僕のこと壊したいって顔してるんだもん」 「わかってんじゃん」  僕の顎を、啓吾は指でクイッと持ち上げる。 「そだよ。()の俺が()()()()()の結人を喰っちゃうの。大事に大事に拡げてぇ──」  毛布に手を差し込んで、アナルに指の腹を当てる啓吾。そっと毛布を落とし、足を開かせた。 「そんで奥潰してぇ──」  アナルから会陰、おちんちんと超えて下腹へ指を這わせる。 「ここ、壊してあげる」  3本の指先で、お腹の奥、いつもグリグリ抉られる所を押した。 「んィッ──あぁっ····」 「もっかいイけ」  啓吾は、続けて下腹部を刺激する。 「やぁっ··イッ、ぁ····」  おしっこなのか潮なのか、しょろしょろと漏らしてしまった。 「押しただけじゃん。ザコすぎ」  僕の耳に口を寄せて、甘い声で意地悪を言う啓吾。その声でまた、僕は甘くイッてしまう。 「ひぁぁ····啓吾、啓吾のおちんちん、早くくらしゃい。も、我慢できない」  僕は両手でお尻を拡げ、はしたないアナルを見せつけて懇願した。ガチガチに反り勃ったおちんちんを、スボンから苦しそうに取り出す啓吾。ぼるんと効果音が聞こえそうなほど大きい。  それをアナルに押し当てて遊んでいる。焦らしてないで、早く奥まで欲しいのに。 「は、あぁ····おっきぃ······」  僕が漏らす感想に、啓吾のおちんちんは素直な反応を見せる。そんなに大きくしたら入らないじゃないか。  そう思っていたら、りっくんがトプトプとローションを垂らしてくれた。温かくてトロトロで、甘い香りがするりっくん御用達のローションだ。 「それお前のじゃん。俺のは?」  ローションはそれぞれ愛用の物がある。啓吾が愛用しているのは、柑橘系の香りで粘り気の強いタイプ。 「あれさ、さっき場野が腹いせに啓吾のワックスに混ぜるつって持ってったよ」 「はぁ!?」 「うそうそ。絶対足らなそうなくらいしか残ってなかったからさ、ゆいぴに俺との擬似セックス楽しんでもらおうと思って俺の貸してあげてんじゃん? ゆいぴに痛い思いさせらんないでしょ。感謝してよね」 「長ぇし下心うぜぇから感謝したくねぇ〜。けど、おかげですんなり入るわ。これ匂いキツいけど滑りめっちイイのな」  啓吾が僕のナカを掻き回しながら、2人はローションの品評会をしている。  一通り感想を言い合うと、啓吾は僕の腰を持ち上げて本気のピストンに切り替える。容赦のない孕ませピストンだ。  孕ませピストンというのは、僕を孕ませたいくらい愛してるって想いを込めた愛情たっぷりのピストンなんだと、この間りっくんと啓吾が教えてくれた。ピストンにも色々な種類あるらしい。奥が深いな。 「結人、高校生なのに孕んじゃうの?」 「はぇ? にゃ、にゃに?」  うまく聞き取れなくて、聞き返した僕の耳を噛むように食んで、もう一度言ってくれる優しい啓吾。 「ボテ腹になった高校生結人も犯してみてぇなつったの」 「ボテ··バラ····お花?」 「ぶはっ····ボテ腹ってね、妊娠しておっきくなったお腹のことだよ。つか啓吾、ゆいぴにそんな言葉聞かせんな」 「ごめんごめん。エロ漫画の見すぎだわ」 「啓吾そういうの好きだよね。趣味嗜好を否定するつもりはないけどさ、ゆいぴの純真さに影響すんなら全否定してやっから覚悟しろよな」 「うっは、りっくん過激派〜」 「りっくん言うな」  なんだかよく分からないけど、僕に集中していない事だけはわかる。だから、尖った唇を戻せないままだけど、啓吾に文句を言ってやるんだ。 「啓吾のばか····僕に集中してよ」 「あ〜っはは♡ 結人がヤキモチ妬いちゃった。莉久の所為だかんな」  と、僕は怒っているのに、何故だか嬉しそうな啓吾。 「しょうがないな〜。ご機嫌ナナメなゆいぴにお詫びしなくちゃだよね」  そう言って、りっくんは僕の口におちんちん突っ込んだ。  お詫びって、一体何なのだろう。これはお詫びじゃなくてご褒美じゃないのかな。  りっくんは、僕の両手首を掴んで持ち上げると、しっかり解した喉奥へねじ込む。抵抗などできるはずもなく、僕は窒息しかけては腰を痙攣させてイキまくった。  2人は大量の精液をナカにぶち撒ける。交代なのかと思いきや、啓吾がナカでまた大きくした。 「やっべ。口からザーメン垂れてる結人エロすぎておさまんねぇ」 「中学生かよ。まぁトロトロぽやぽやでザーメン溢れさしてるゆいぴは心臓爆ぜそうな勢いでエロいけどさ」  一息で気持ち悪い事を言いきるりっくんは、りっくんだ。 「制服っつぅのがエロさ増幅させてるんじゃねぇか? さっき啓吾が言ってた背徳感もすげぇちんこにクる」 「あ、さっくんがヤバそう。わかった、抜くから待って。さっくん待って。ね、ちょっと? さっくん何すんの?」  啓吾が慌てている。何だろう。  と思っていたら、朔が僕の背中を持ち上げた。そして、僕を啓吾に抱きつかせると、そのまま啓吾ごと押し倒す。 「わ、わぁっ····」 「さっくん? 俺抜くから待って?」 「待てねぇ。お前もまだ満足してないんだろ? だったらこのまま一緒に──」 「さーっくん! 落ち着けって。ストップ。まだケツそこまで解してねぇから2本は危ねぇって」 「あ? いつでもイケるくらい解せっていつも言ってんだろ。()()解しきらねぇまま挿れたのか」 「えへへっ。我慢できませんでした」  てへっと可愛い笑顔で誤魔化そうとする啓吾。朔は呆れたのか、溜め息をついて啓吾のおちんちんを掴んで抜いてしまった。 「んぉっ····さっくん、力一杯握んないで····潰れる゙ッ····すっ、すんませんしたァ······」 「俺だって好き好んでお前のちんこなんか握らねぇ。けど、これが結人のケツを傷つけたらと思うと握り潰したくなる」 「いででででっ! わかった! 何本でも突っ込めるくらいマジでちゃんとしっかり解すから潰さないでぇ!!」 「よし。莉久、ウェットティッシュくれ」 「あっはははは! 啓吾のちんこ汚いと思われてんじゃん。ウケる〜」 「いや、汚いとかよりなんか嫌だろ。啓吾が洗って清潔にしてるのは知ってるぞ」 「それはそれでなんか複雑····てか俺退くから結人持ち上げてぇ」  啓吾が精魂尽きたように言う。けれど、朔はそのまま僕のお尻を拡げて、捩じ込みながら答える。 「そのままそこに居ろ」 「へ?」 「結人が息できてるか、確認しててくれ」 「え、さっくんもしかして····」 「勃ちすぎて痛ぇ」  どうやら完勃ちしているらしい。入り口でわかるほど、入るのか怪しいサイズだ。  朔のローションは、爽やかで涼しげなソープ系の香り。だけど、それに酔いしれる余裕なんてないくらい、お尻が熱くなっていく。

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