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かき乱されるのは、お腹か心か

 八千代は奥に先っちょを押し当てると、一瞬腰を止めた。そして、ぐぐぐっと亀頭だけ奥を抜ける。どうやら僕の我儘を叶えてくれるみたいだ。  それは嬉しいんだけど、容赦のなさに声を出すのも忘れてヨがり狂ってしまう。  ぐちょぐちょにされたお尻を打つたび、いやらしい水音が耳に響く。次第に恥じらいを忘れ、僕は八千代を求める本能に従った。  僕が淫らに乱れるのを、待ってましたと言わんばかりにくぽっくぽっと出入りする八千代。そのたびに声が漏れ、僕は反り返って潮を噴く。 「ン゙ォ゙ッ····かはっ······ひ、ぐぅぅ····あ、あっ、やぁっ、ダメダメダメッ! そこっ、あぁぁっ、待っ、あっ、ひぁぁあぁぁぁぁああぁぁっっっイ、グゥゥッ!!」  僕の身体が跳ねるくらい、凄い勢いで突き上げる八千代。強い高速ピストンに耐えきれず、僕は八千代の肩を握ってイッた。 「俺ので腹ぐちゃぐちゃにシてほしいんだろ?」  意図して耳に声を流し込む八千代。甘くてえっちな声が脳にクる。それだけでは飽き足らず、僕を持ち上げるとさらに激しくぐぽぐぽ出入りするんだ。 「あぐっ····も、くぽくぽ、らめぇ····」 「遊ばしてくんねぇの? お前んナカ、すげぇ気持ちぃんだけど」  八千代の甘さが脳を痺れさせる。 「はぇ····れ、れも、も、耳も、お(ちり)も、いっぱいイッて····」 「まだどちゅってシてねぇけど、要らねぇの?」 「ひぁぁ····欲ちぃ、八千代(やちぉ)のおっきぃおちんちんれ、お(にゃか)、奥、どちゅって──」  言わせたお強請りを聞ききらず、八千代は油断して緩んでいた結腸を思いきり貫いた。 「お゙ぐっ····ォ、ぁ····」  目がチカチカするし、脳はパチパチする。声に逃がせない快感が体中を駆け巡り、僕は痙攣しながらイキ続けた。  パンツ越しに吹き出る潮がエロいと、手を伸ばしてきたりっくん。  濡れたシルクのパンツを、上手く利用して亀頭をゴシゴシする。ローションガーゼで弄ばれた時みたいに、潮を噴くのが止まらない。 「やぁぁぁりっくん、やめっ、やらっ、も、イギだぐにゃいぃぃッッ!!」  全身にギュッと力が入る。防衛本能がみせる、せめてもの抵抗なのだろうか。  おかげで、お腹をポコッとさせている八千代のおちんちんを、締め付けて千切っちゃいそうだ。 「あー····すっげぇナカ締まんな。莉久、限界までヤれ」 「はーいはい。いいけど、俺ん時もヤッてね」 「しゃーなしな」  何がしゃーなしだよ。僕は許可してないぞ!  僕の身体なのに、皆好き放題シちゃってさ。  でも、僕だって気持ちぃことに抗えないんだから、そっか、しゃーなしか····。 「え、ちょっとゆいぴ? 大丈夫?」 「んぅ····」 「あ〜····緩んでんな。トんだか?」 「気絶する寸前って感じだな。まぁ、今日はかなり疲れてるんだろ。けど、そうか····俺も挿れてぇんだけどな····店に居る時から犯すの楽しみにしてたのに····」  朔が近づいてくる気配を、朦朧とする意識の中で感じていた。それは気のせいではなく、朔はガシッとほっぺを持つと、グラつく頭を力づくで固定して囁いた。  僕を諦める気なんてないじゃないか。 「なぁ結人、どうしてもムリなら我慢するけど、()()()俺なしで我慢できんのか?」  あぁダメだ、ドキドキが止まらないやつだ。   「れ、れきにゃい····(しゃく)も欲ちぃよぉ」  うっすらと瞼を持ち上げる。すると、したり顔の朔が僕の口を塞いだ。 「ん、ふ····えぁ······」  深く舌を絡めながら、朔はチラリと八千代を見上げた。 「テメェ····」  僕の足を持ち上げている手に力が入る。八千代はナカで大きくすると、さらに奥を抉り始めた。  その衝撃に耐えきれず、今度は朔の肩を握ってイク。 「ん、可愛くイけたな。····おい場野、簡単に気絶させてんじゃねぇぞ」  そう言って、朔は指で唇を拭った。言葉は八千代へ向けているのに、視線で僕に『気絶してんじゃねぇぞ』と訴えている。 「ひぅっ」  思わず、お尻がキュッと締まった。 「あ゙? 言われなくてもだわ。つぅか、俺のちんこでヨがってるくせに、他の男にきゅんきゅんシてんじゃねぇっつの」  嫉妬に駆られた八千代は、さっきよりも激しく僕のナカを掻き乱す。 「んぁ〜ヤバッ。ンなカッコしてっとマジで女の子に見えんね。場野のデッカイので拡がってんのエロ♡」  啓吾が嬉々として言う。失礼だなぁ。 「お、女の子じゃ····にゃ··あぁっ」 「お腹ポコッて可愛い♡ ねぇゆいぴ、啓吾のカメラ見ながら今どうなってるか説明して」 「ふぇ····?」  まだ僕の足に夢中なりっくんが指示を出す。奥へ奥へと入ってくるおちんちんのことで頭いっぱいなのに、あんまり難しいことを言わないでほしいんだけどな。 「えっと、ンンッ····八千代(やちぉ)のおちんちんが、ひぁっ、奥゙ッ····ぃあ゙ッッ····お(に゙ゃか)破ぇちゃ····」  上手く喋れてすらいないのに、実況するなんて無謀だ。  僕があっぷあっぷしていると、八千代は僕をぐっと持ち上げた。ぐぽっと奥からおちんちんが抜けて、次の瞬間には前立腺をごりゅっと押し潰していた。 「前立腺(じぇんりちゅしぇん)(ちゅぶ)しゃにゃいれぇ····ん゙あ゙ぁ゙っ」  僕が泣いて痛いと訴えるまで、八千代は前立腺を責め、それからまた奥をガンガン突いて僕をイかせ続けた。  八千代の執拗なお腹責めに、僕は限界を超えて失神した。  意識がトぶ間際、朔が八千代に文句を言うのが聞こえたけれど、もう頑張れなかった。ごめんねって心の中で呟いたんだけど、届いてないよね····。  ふわふわした心地良さで目が覚める。啓吾が僕の頭を優しく撫でてくれていた。  休憩しようねと、りっくんがココアを飲ませてくれる。  そして和やかな空気の中、またバイトの話に── 「俺らへのアテツケだったんだろ? 大成功じゃん。もう二度とさせたくないっつの」  当てつけというか、モヤモヤをどうにかしようと足掻いてみた勢いなだけで、そこまで本気で怒っていたわけじゃない。りっくんと啓吾がどんな顔をしてモテ回避してたのか、なんとなく想像できてしまうんだもの。  だけど、どれだけ信じてたって嫌なものは嫌だったし、妬くものは妬いちゃうんだから仕方ないよね。ただ、勢いで動きすぎたことは反省している。  だから、ちゃんと謝ろうと思ったのに、興奮気味なりっくんのほうが先に口を開いちゃった。 「させるわけないでしょ! 俺らの心配的中じゃん。初バイトの数時間でこれだもん。ゆいぴが1人になると多分あーゆーのが毎日起きるんだよ。ムリ。ゆいぴが危機的状況にあるんだって思ったらなんっっっにも手につかないし心配しすぎて禿げる!」 「禿げちゃうの?」 「禿げる」 「ぶはっ····莉久が禿げんのはどうでもいいけどさ、真面目な話、バイトは俺らのが懲り懲りだわ。俺らのせいで結人の色気爆上がりしてっかんね。今更自由にしてあげらんないわ。だからさ····えっと、意地悪してごめんな?」 「俺も、ごめんね。もうあんまり意地悪しないように気をつけるから」 「僕のほうこそ、妬かされた腹いせ····って言うか勢いで引き受けて心配させちゃってごめんなさい」 「じゃぁ、もうバイトするなんて言わないでね?」 「······わかった」 「わかってねぇぞコレ。なんだよ、またやってみてぇとか思ってんの?」 「······ちょっと」 「結人は好奇心旺盛だもんな。それに、仕事もちゃんとできてたし、今回すげぇ役に立ってたんじゃねぇか? やって良かったな」  なんだろう、子供扱いされている気がしてならないんだけど。 「さっくんはなんでそんな達観してんの? 俺らだって結人の成長を見守りてぇよ? でもいきなりバイトはレベル高すぎんだって」 「そうそれ。もうちょっとゆっくりスタートしてほしいよね。俺らの心臓と毛がヤバい」 「禿げんのは莉久だけだろ。俺は結人を信じてるから、やりたいっつぅなら傍で見守るし問題はねぇ。あの時も、店長が出なかったら俺が出てた」  フッと笑ってキメ顔を見せてくれる朔。頼もしいけど、加減という言葉を未だに理解できていない朔が出るのは心配だ。  それに、今回みたいな皆に内緒のアドバイスをもらっても困る。だって、おかげでお仕置されちゃってるんだもん。 「でも、正直言うと俺も結人を外に出したくねぇ。心配してねワケじゃねぇからな」  そう言いながら、朔が迫ってくる。  ゆっくりと僕を押し倒し、未だに慣れない整った良いお顔で僕を見下ろす。またドキドキが止まらない。  僕は、両手で視界を覆った。 「し、心臓飛び出ちゃうよぉ」 「ふっ····俺も、可愛い結人見てたら心臓が飛び出そうになる。同じだな」  柔らかな王子スマイルが、本当に僕の心臓引っ張り出してしまうかと思った。  あと、僕のおちんちんに乗っかってるからわかるんだけど、めちゃくちゃ大きくなってるんだよね。毎度の事ながら、コレちゃんと入るのかな····。

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