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狂愛Ⅱ《愁弥side》4
綾の鼓動を感じてどのくらい時間が経ったのだろうか。
出来ればいつまでもこうしていたい。
「あ、お前病人だったよな。俺帰るから少し寝てろ」
そう言って綾は抱きしめていた腕を放して、髪の毛にキスをして部屋を出ようとした。
いやだ―…
もっと同じ空間にいたい。
俺は部屋から出ていきそうな綾を後ろから抱きしめていた。
「愁弥…?」
「…まだ、傍に…」
体温が上がる。
綾が俺を好きだったという事実が嬉しすぎて、自分の体調なんかどうでもよかった。
「悪化するぞ?いいのか?」
綾は振り返って俺を見つめて、俺が頷く前にベッドに押し倒された。
そして再びキスを始めた。
息継ぎが出来ないくらい激しいキス。
綾の舌が心地良い。
キスを止めて綾が言う。
「―…愁弥、したい?」
俺は綾の顔を見つめて、首を縦に振った。
「可愛いな」
そして再びキスをしながら綾は俺の服を脱がせていく。
「ん…」
唇を両乳首へと移動させて、舌でじっくりと舐めあげてきた。
唾液を垂らされ、乳首を吸われ、片方の乳首は指ではじかれる。
「アァッ!ん…!アッ、アァッ…」
久しぶりだからなのか、想いが通じたからなのか乳首だけでこんなにも気持ちいいのかと自分でも驚いた。
「洸弍に聞こえるぞ」
綾は乳首を攻めながら余裕な表情で上目遣いでこちらを見てくる。
「あ、…あっ、ん…ンンッ」
それでも乳首を攻めることを止めない。
そんな綾の言動に興奮してしまう自分がいた。
「早く挿れて欲しい?」
乳首を舌で弾きながら綾が言う。
俺は頷いた。
綾は俺のズボンを下げて硬くなっている俺のモノを取り出した。
軽く触れるだけでビクッと体が跳ねてしまう。
「あっ…!」
そして綾は俺のベッドの下に置いてある特別な媚薬ローションを取り出し、俺のモノと秘部にたっぷりとそれを垂らした。
「―…それ、アッ、ん、アァッ…!」
「好きだろ、これ」
「はっ…ん」
俺のモノを左手で扱きながら右手で秘部を攻められ、部屋にはヌチュヌチュという音が響く。
「あ…はっ、あぁ!!ん…」
「気付いてるか?自分で足広げてるぞ。イヤらしい」
「綾…っ、りょ…あっ」
綾に言葉でも攻められて余計に興奮してしまう自分がいた。
綾は俺を見下ろしながら不敵な笑みを浮かべている。
そんなイヤらしい綾のことも俺は好きなんだ。
指を増やされて高速で出し入れを繰り返すと、俺はもうイキそうだった。
「アァッ!ん、ンンッ、りょ、お…ア、ァッ!イ、ク…!イク!」
我慢できずに絶頂を迎え、熱のせいか息が続かない。
「なぁ、指だけじゃ物足りない?」
イッたばかりなのに、俺は綾が欲しくて欲しくてたまらない。
そんな俺の気持ちすら読まれている。
綾は俺の返事を聞かずにズボンを下げて、硬くなったモノを俺の秘部に押し当て、ゆっくりと挿入した。
「あっ!…綾ぉっ…」
「愁弥っ…」
イッたばかりなのに綾と繋がれたことに興奮した。
気付くと俺のモノは再び硬くなっていた。
正常位で激しく腰を動かす綾が愛しい。
体も脳内も綾で埋め尽くされる。
綾以外いらないとさえ思う。
「綾、ん…寂しかったっ…はぁ、ん…不安だった…」
久しぶりに繋がれたのと、綾と両思いなんだという嬉しさから自分の本音を伝えた。
今までだったら、そんなこと言ったら重い面倒なやつだと思われると思って隠してきた感情。
ぎゅっと綾を抱きしめながら。
今日だけは言わせて欲しい―…
綾は腰の動きを止めて、俺を見つめて言った。
「俺はお前のものだから」
嬉しい。
幸せだよ、綾。
そしてキスしながら、再び腰を動かす。
「愁弥…俺の体も心もお前だけのものだ。何があってもそれは揺るがない」
「アッ…ん、…ンンッ、俺もっ…」
「愛してるよ愁弥」
俺も愛してる―…
そして綾の温かい精液が久しぶりに俺の中を支配した。
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