69 / 73

おまけのSS③

そして、晴れて同棲をスタートした如月と真島です。 真島「ふっふっふ~。色々あったけど、修一さんと一緒にこうして暮らせて、嬉しいです!」 如月「ご機嫌だね(そんなに喜んでくれるとは。じーん)」 真島「三枝に自慢するネタが増えますよ。あいつも、同じネコだってわかったことですしね」 如月(やっと誤解が解けたというわけですか。逆に、どういう思考回路をすれば、社長がネコだと思えたんだか。どう見てもバリタチでしょうが、あの方は) 真島「何と言っても嬉しかったのは、俺らのラブラブな所、思いがけず三枝に見せつけられたことです!」 如月「(あ~、あの修羅場の晩ね。こっちは、脚本作りと演技指導に必死だったというのに!)……喜びポイント、そこなの?」 真島「いや、あの、もちろん修一さんと暮らせることが一番のポイントですよ? でもほら、他人から祝福されるのって、嬉しいじゃないですか」 如月「それなら、社内中から祝われたと思うけど。会社公認で、結婚祝金と休暇までいただいたんだから」 真島「えーと、まあ、ハイ。それは……」 如月「ふーっ。あんまり調子に乗ると、社長と三枝君が対抗してくるかもよ? 彼らのラブシーン、見たいわけ?」 真島「(うげっ)いえ、あまり見たくないです。いや、絶対に見たくないです」 如月「なら、控えめにすること(冗談に決まっているでしょう。あの社長が、三枝君の色っぽい姿を他人に見せるわけないでしょうが。すぐ騙されて、可愛いなあ)」 真島(何か、修一さん微笑んでる!? まさか、三枝のそういう場面を想像してるんじゃ!?) 如月(あ~、これは何か誤解してる表情ですね。面白いから、放っておこう) 真島「あのっ。三枝には、もう何も言いませんから!」 如月「でも、蒼君は他人に見せつけたいんだよね? やっぱり恋人としては、その希望は叶えてあげたいなあ」 真島「(いや、他人じゃなくて三枝限定なんだけど)別に、お気遣いは……」 如月「遠慮しないで。蒼君の要望に応えて、今夜はベランダでしようか」 真島「(サーッ←血の気が引く音)冗談ですよね!?」 如月「もちろん、本気だけど? ただし声は出しちゃダメだよ。近所迷惑になるからね」 真島(何でこんな展開になった!? でも、三枝より可愛いと思われたいし、ここは受け入れるべき!?) 如月(競争癖が直らないから、ちょっとしたお仕置きですよ。……おおそうだ、良い考えが)  その後攻組は、恋人自慢はしないものの、定期的に情報交換をし始めた。主な内容は、それぞれの相手へのお仕置きである。こうして受組へのお仕置きパターンは、二倍に増えたのであった。  了

ともだちにシェアしよう!