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第3話-4
「お前のは抜かなくても良いのか?」
「ええ。何だかおさまりました」
「それは萎えた、とも言うんだぞ」
チャーリーの首筋に口付けをして、彼の香りをしばらく堪能する事にした。チャーリー本人は暇になったのか、手をティッシュで拭いてからマシューを腕枕で甘やかしつつ携帯端末を確認していた。
ウェインからの返信があった。久しぶりに友達が出来るかもしれない高揚感とともに返信のデータを開くと、予想外の内容が書かれていた。
『一緒におれの知り合いの家に来てくれないか?多分大丈夫だけど、嫌な予感がするんだ』
「ううん……」
「どうした?」
「ウェインさんから返信があって」
ウェイン、という名前を聞いただけでマシューは顔を顰めた。ふん、と拗ねたようにチャーリーの肩に頬ずりをした。
「なんか知り合いの家に一緒に来てくれとかなんとか」
「行く必要なんてないだろ」
「嫌な予感がするんですって」
「……アレ絡みの事か?」
わかりません、とチャーリーは肩をすくめた。
「だけど、もしもの事があったら大変です。明日、彼に付き添って行こうと思います。ちょうどお休みで暇ですしね」
「おれも行く」
「マシューは明日仕事でしょう」
「午後からなら空いてる」
「聞いてみますね」
チャーリーがウェインに返事を書いている所を覗き込むと、マシューは再び顔を顰めた。
「お前、普段からこんな文章で人とやり取りしてるのか?」
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