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第4話-2
ただ玄関のドアが開いただけ、だと思いたかった。今や3人の心配事は警察を呼ばれることだけだ。この中で上手い言い訳を考えられる天才は誰もいなかった。
だが神は味方をしてくれなかったようで、ひどく顔色の悪い女性がドアから怪しげな3人を見ていた。
「あ……のですね!」
先手を打ったのはウェインだった。
彼なりに柔らかく、下手下手に出る作戦に打って出た。
「実は……、あの、フィルから言われて、ニコルさんがちょっと、ヤバそうだって……様子を見に……」
「……フィルの友達?なぜ?」
彼女は訝しげな目線をウェインに送った。
そりゃそうだよね、とウェインが苦笑いをしていると、マシューが彼の前に出て尋ねた。
「単刀直入に聞くが、黒い影のようなものに遭わなかったか?」
ハンサムが前面に来たことで警戒心が一瞬緩くなったのも束の間、彼女は「黒い影」というワードが出た途端、分かりやすく顔を曇らせた。
「何か、知ってるの?」
「あの、それ、いつ見ましたか?」
前2人を押し退け、チャーリーがニコルに聞いた。
彼女はええと……と目を閉じ、眉間に皺を寄せ、目を開いた。
「おととい……。わからない……。もう、ずっと頭がグラグラしてて……」
「詳しく話を……ええと、お名前は」
「ニコルよ」
「ニコルさん、場所を変えて詳しく話を。外に出られますか?」
ニコルが小さく頷いたのを見て、チャーリーは近くの飲食店を探し始めた。
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