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第5話-2
「それ……マシューに連絡行ってますか?」
「さっきあの唐変木の上司に調べてくれって連絡入れたよ。今頃呼び出されてるんじゃないかな」
「ただの幻覚じゃ無かったんですね」
チャーリーはため息をつき、しばらくマシューが家に帰ってこない事を悟った。後々本人から連絡が来ると思うが、こうなるとしばらく一人きりだ。チャーリーは夜は尚更、一人で過ごす事を酷く怖がる。だからマシューが仕事の日はチャーリーも引っ付いて回るのだが、今回はイレギュラーなので下手に付いて行くと迷惑だろう。
「ねぇ、リダクナさん」
「夜ウチに泊めて欲しいんだろ?だけどごめんな、今日は夜勤なんだよ……」
ますますしゅん、と肩を落とした。
こういう時、リダクナはチャーリーが落ち込んだ大型犬に見えてしまい「ウチに来るだけなら良いぞ、鍵なら渡すから」と何とか世話を焼こうとするが一人きりでは意味がないのだ。昼間はまだしも、夜は誰か隣にいてくれないと彼はまともに生活すら出来なくなってしまう。
「マシューの実家は……」
「ここから片道3時間掛かります……」
「友達……」
「リダクナさんとマシュー以外に友達なんて……」
「ううーーん、あっ、ほら、昨日のは?」
「……まさか、ウェインさんの事言ってます?」
そうそう、あの好青年!とリダクナはニコニコした。泊めてもらいなよ、昨日と今日助けてあげたんでしょ?お礼貰わなきゃ!
「リダクナさん、昨日の今日あったばかりの人の家になんて行けません。そもそも、許可してくれないでしょ」
「まあまあ。今から電話して、オレに代わってよ」
「はあ……絶対ダメですよ」
渋々、チャーリーはウェインに電話を掛けた。ダメで元々である。
4コール目で電話が通じた。『はい』
「あ、ウェインさん、さっきはどうも……」
『お礼を言うのはこっちの方だよ。助かった』
「あの……」
『……ニコルに何かあったのか?』
「い、いえ、そういうわけでは……」
そこでリダクナに携帯端末を取り上げられた。
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