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※涙にキス
改めてグイッと持ち直された膝裏。
「くっ、う…ん、んっ」
膝を胸に着ける無理な体勢を強いられて、祐羽は息を詰めた。
姿勢が苦しい。
それに加えて、恥ずかしい場所を薄暗い室内とはいえ、男の眼前に晒しているという羞恥が再度襲いくる。
「うっ、うっ、くうっ」
脱力していた力が少し戻ってきて、祐羽は抵抗を試み始めるが、それも叶わない。
男の圧倒的力に、絶望感を抱く。
「ふっ、ふっふえっ、うぇ~っ」
あまりの展開に、祐羽は我慢出来ずに泣き始めてしまう。
「あ~っ、うっ、うぅ~っ」
本当は泣きたくなんてない。
僅かばかりの抵抗。
それも徒労に終わりそうだった。
泣いて顔をグシャグシャにして嗚咽を漏らす祐羽に、九条が面白そうに呟いた。
「もっと泣かしてやる」
そう言うと、唇が再び奪われる。
「やぁっ…あっ、んむ」
クチュッという音と共に、強引に激しく唇を貪られる。
ただでさえキスに弱い祐羽は、息継ぎも儘ならず胸で喘ぐ。
泣く暇も与えられない。
「はぁ…ん、ふぅん、ぁ」
最後に舌を吸われ腰が甘く痺れた祐羽は、クッタリと体の力を抜いた。
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