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※懇願

見上げた九条の顔は、只でさえ整っていたが今は性的に興奮しているのか、壮絶な色気を放っていた。 性に疎い祐羽でさえ、ゴクリと小さく生唾を呑んだ。 フェロモンというのだろうか、祐羽は自分の体が甘く身震いするのが分かった。 自分は無理矢理犯されているのだ。 それなのに、この逆らいきれない雄のフェロモンは一体…。 視線が絡み合う。 「っ…⁉」 ドクンッと自分の中に居る九条が大きくなった気がした。 「ううっ…ヤダぁ…っ」 より一層、圧迫感が増す。 九条が身動ぎ、祐羽は慌てて口を開いた。 「や、やめて…痛いっ‼ やめて下さいっ」 涙声で訴える。 九条はそこまで悪い人ではない。 きっと、解放してくれるはず。 只でさえ限界に達している受け入れた場所の痛みが、九条のちょっとして動きひとつで激痛になる。 「ううっ、うっ、お願いですっ‼ お、お願いっ、します…っ」 一縷の望みにかけて、祐羽は九条に潤んだ視線を送った。 祐羽は心底情けない表情で、懸命に懇願する。 そんな祐羽を黙って見おろしていた九条は、目を細めてフッと笑った。 「逃がさねぇよ」 九条は無表情で、そう宣言した。

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