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緊張感の理由
「ーーーッ!!!」
激痛に声も出ない。
そしてボロボロと涙が勝手に流れる。
逃げを打つ祐羽の腰を掴まえて、九条が中を探る。
「腹の中のモン出すだけだ」
「ううっ、痛いぃ~っ、止めてぇっ」
情けない声を出すと、九条がシャワーを掛けながら中をかき出していく。
あまりの痛みを経験し、それを通り越した祐羽はグッタリと身を任せた。
もう泣くしかなかった。
蕾の痛みは入り口だけで、内壁を暴かれるのは不思議と痛くは無かった。
とにかくシャワーのお湯が染みるのだけが、耐えられなかった。
そんな拷問に等しい時間も五分程すると終わりを告げた。
疲労困憊の祐羽だったが、耐えられなくなりモゾモゾと動いた。
「も、もう…いい、です…」
痛みのある体に鞭打って動くと、九条の支えてくれている腕に手を掛けた。
「後は自分で…」
肩越しに振り返りそう訴えると、九条はゆっくり祐羽を床へと降ろすと立ち上がった。
それから黙ったまま浴室を出て行った。
その後ろ姿を見送った祐羽は、ホッと息を吐いた。
おかしな緊張感から解き放たれる。
この緊張感は、九条がヤクザだからではない。
昨夜の犯された怖さが先に立っていて、またされたらアソコが痛いという事が大きな要因となっていた。
そして、無理矢理犯した相手にこれ以上体を洗われたくはない。
蕾は、自分の中を触ったりしたら痛いし、どうやったらいいか分からない上に怖くて出来ない。
だから我慢したが。
祐羽はのろのろと体を動かすと、痛みを堪えて頭から洗っていった。
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