107 / 1012

促されて祐羽は中瀬に着いて玄関まで行く。 後ろからは眞山が着いてきた。 「靴はサイズ分かんなかったから、これ履いて」 中瀬に言われて用意されていたサンダルに足を入れるが、それでも少し大きかった。 それでも裸足で外へ出るよりはいいだろう。 祐羽が履いたのを確認すると、中瀬がドアを開けた。 「中瀬。頼んだぞ」 「はいっ。任せてください」 眞山に声を掛けられて、中瀬がコックリと頷いた。 表情は嬉しそうに、眞山を見つめている。 そんな中瀬は、祐羽がジッと見ているのに気が付くこと、何処かバツの悪そうな顔で顔を背けた。 「ほら、出ろよ」 「あっ」 促されて我に返る。 歩くだけで精一杯の祐羽の荷物を肩に掛けて、中瀬が玄関を出た。 続いて祐羽も出る。 出るとそこには、ここへ来た時と同じ黒のスーツに身を包んだ男が立っていて、祐羽はビクリと体を揺らした。 そんな祐羽に男は一瞥くれただけだった。

ともだちにシェアしよう!