123 / 1012

眩しい朝

昨夜はあれから無理矢理貼り付けた笑顔で夕食を済ませると、風呂に入った。 風呂へ入ると案の定まともに体を動かせない上に、お湯が染みるので涙が出てしまった。 それから自分の部屋へ戻ると、やはり痛むのでアソコへと不本意ながら中瀬から貰った軟膏を塗りつけた。 何故自分がこんな風にアソコへ薬を塗っているのか、情けなくなってくる。 それから直ぐにベッドへと入った。 日中寝ていたせいか直ぐには眠れず、悶々としつつ朝方になんとか祐羽は眠りについた。 カーテンの隙間から朝の光が差し込み、眩しさに目を細める。 部屋の明るさと鳥の囀ずりで、パチリと目を覚ました。 「…はぁっ。もう朝か…」 眉間に皺を寄せつつ、仕方なく起きる。 今日は月曜日。 学校に行かなければ、と思いながら起きた。 体の痛みは随分と無くなり、これなら何とか大丈夫そうだ。 立ち上り学生服に着替える。 それから机の上に置いて充電をしていたスマホを手に取った。 昨夜から一度も開かないままのスマホをそのまま鞄へと入れると、部屋を出た。 洗顔など済ませて朝食をとる。 気持ちは浮かないが、表情だけは笑顔を意識した。 食事を済ませて歯を磨く。 トイレでは涙が出たし体の痛みは続くが、随分と歩けるようになった。 祐羽は靴を履くと「行ってきます」と、家を出た。

ともだちにシェアしよう!