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第242話 部室で騒動

「あ、なーんだ。ならいいや」 「いじめと抜け駆けはよくない!」 「…じゃぁ、誰と行くんだ?」 渋谷と行かないと聞いて宇佐美達は納得した様子だが、誰と行くのかも気になる様だ。 「えっと…、普段お世話になってる知り合いの人なんです」 「知り合いか…。その人、男?女?」 他の部員が聞いてくる。 「男の人ですけど…」 戸惑いつつ答えると、またしても別の部員から質問だ。 「男の人って事は大人か…。何歳?ふたりで行くのか?」 「えぇっ?!何でそんな事まで…」 そういえば九条さん、何歳だろう…30は過ぎてるよね…分かんないや。 あと、絶対に眞山さんとか部下の人が着いてくるはずだし。 「30…3、かな?あと、ふたりじゃないですよ」 二人きりじゃないなら大丈夫か…と宇佐美達は顔を見合わせて頷き合い安堵する。 「そうか~!なら大丈夫だな!!お世話になってる大人と一緒なら俺達も安心だ!」 「あ。水族館の写真撮ってこいよ」 「水族館のですか?」 祐羽が戸惑うと、ウンウンと高橋が頷いた。 「魚とお前が一緒に写ってるヤツな」 何故自分の姿も必要かは分からないが、記念に撮るのもいいかもしれない。 「はい。分かりました!珍しい魚とか撮ってきますね!」 「楽しんで来いよ。今度は俺達とも行こうぜ、月ヶ瀬!」 祐羽の返事を聞いた宇佐美達は、笑顔で水族館行きを喜んでくれた。 「あ、ありがとうございます!楽しんできます」 どんくさい自分が心配なのだろう。 なんて優しい先輩達なんだろう。と、祐羽は検討違いな感動を胸に放課後へ思いを馳せるのだった。

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