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第303話 支払い合戦
「あっ、そういえば九条さんは何かお土産とか買わなくていいんですか?」
自分ばかり考えていた事に気がついて、九条に確認するが要らないと言われてしまった。
「九条さん、カゴありがとうございました」
それなら、お土産も買ったしそろそろ支払いをしようと振り返りカゴを受け取ろうとするが、何故か九条が放してくれない。
「え~っと。僕、支払って来るので貸してください」
「いや。これは俺が払って来る」
「はっ?」
なんで?
「僕が買ったお土産ですから、僕が支払います」
困惑気味に伝えるが、九条は首を縦には振ってくれない。
「今日はお前がチケットを出してくれただろう?それに、さっきの飲み物代もお前だったから今回は俺に出させろ」
「ええっ?!だってチケットは貰ったものですし、飲み物代なんて数百円ですよ?お土産だって僕がお世話になったお礼に買うんですもん」
九条がお金を払うのは、どう考えてもおかしい。
「だから、カゴ返してください!」
「…」
絶対に自分が払うと決めてカゴの持ち手を掴み抵抗を試みるも、力の差は歴然だった。
どう足掻いてもカゴを取り戻せない。
「九条さん…、お願いします」
「そこまで言うのならこうする」
「はい?」
一体何をどうするというのか?と思わず本当に首を傾げてしまった。
※Twitter先行リクエストの番外編アップしております~告知遅くなってすみません。
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