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第369話 ※

無理矢理して痛くないようにと、少しだけ下げられた皮の中から覗かせたツルリとした先端に、九条の指先が優しく擦りつけられた。 い、…ソコ止めて…!! 普段皮の中に隠れている先端の敏感な部分を晒されて尚且つ刺激され、痛くて悲鳴を上げる。 「いっ、痛ぁっ、あっ、あっ」 ソープの泡で優しく包まれてはいても指は容赦しない。 敏感な桃色の性器の先端をクリクリと弄り回しながら、上下に扱く。 男として使われた事のない無垢な子どもの姿をした性器は、本来と違う刺激を受けて痛い程に張りつめていく。 その中に痛いと何か気持ち良さも生まれ、祐羽の喘ぎは止まらなくなっていく。 「あっ、やっ、あっ、アッ、アッ!」 逃げたいのに逃げられず、痛いのに気持ち良くて泣きたくなってくる。 そして先端の部分から意志に反して透明な先走りが滲み出てきて、九条の指の動きを助けていた。 「ひぁ…んっ!あっ、あっ…はぁっ」 祐羽はズルリとその場に座り込みそうになっていた。 祐羽が既に快楽に翻弄され抵抗する力を失っているのを見て取った九条は固定していた腕を解放する。 そして、後ろから祐羽を難なく抱き留めた。 チュッチュと息を上げて頬を染める恋人の顔にあやすようなキスを送る。 その繰り返される快感に耐える様に目を閉じて俯く祐羽の性器は、益々硬度を増していった。 痛い筈なのに、いつの間にかそれよりも快感が追い付いていた。 「あっ、あっ、あっ、んっんっんっんっ」 腰が自然と突き上げる動きを取って、絶頂に向けて本能が勝っていく。 「あっ、あっ、ううっ、ダメぇ、もうぅ…」 祐羽の性器は膨れて先端をピクピクさせていた。 その様子を確認した九条は、視線を祐羽へと移した。 快楽に翻弄され耐える顔をしている。 それから九条は耳朶を甘噛みしながら、トドメとばかりに1番弱い性器の(うぶ)な先端の孔を爪先で強く抉る様にしてやった。 「ぁっーーーーー!!」 次の瞬間、祐羽は小さな悲鳴を上げて声を詰まらせた。 思い切り体を反らせて腰を跳ね上げたその小さな体は、ビクビクと痙攣する。 九条によって刺激された性器は、卑猥な濃いピンクを覗かせて先端から少ないがピュクンッと何度か精液を飛ばした。 何度かビクンビクン震わせた祐羽の体は、ゆっくりと弛緩していった。 「ハァッ………ハァハァハァッ…」 それから思い出した様に、祐羽は酸素を取り入れる為に呼吸を始めた。 まだ大人になりきっていない性器から精液の飛ぶいやらしさは、女のいやらしさとは全く違う。 「あっ…っ」 まだ息も整わないうちに、九条に再び唇を奪われる。 口内を蹂躙する舌。 濃厚なキスを施された祐羽の意識は朦朧になっていった。

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