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第370話 ※
今度は向かい合う形にされた祐羽は、意識を浮上させる。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ…んっ」
あ…、何か?
まだ射精して間もない敏感になっている性器に九条の体が触れるのもそうだが、別の存在に気づいたからだ。
これ…って…
自分の腹に当たる硬いモノに覚えがある。
熱を持った大きな存在の正体に気づくと、腰の辺りが甘く痺れてしまう。
「ぁ…ンンッ、ンッ」
その熱源を確認する前に歯列を割って舐め回され、キスの味を覚えさせられる羽目になる。
この短時間だけで、どれ程の快楽を教え込まれたか。
もう体に九条を押し返す力は残っておらず、酸素を取り入れるだけで精一杯だった。
息の上がった祐羽の体にシャワーを当て泡を流すと、九条が自分の体の泡も流していく。
お風呂、終わった…。
そう安心した祐羽だったが、次の瞬間ビクッと体を震わせ硬直させた。
「あっ、あっ、やだぁ…っ」
後孔へ九条の指を感じたからだ。
入り口を優しく刺激していた指は、驚いている間にあっという間に入り込んだ。
「何でぇ…、んんんっ」
素早くソープを手に取り泡立て指に纏わせ、それを尻孔へと着けたお陰で九条の指が難なく中へと入っていく。
その異物感に祐羽は情けない声を上げて、眉間に皺を寄せた。
九条の指は長く、入り口付近を数回擦ると少しずつだが、どんどんと奥へと向かって入っていった。
んんっ…、やめてっ、変、苦しい…
「んっんっ、ぁっ、ハア…ッ」
しかしソープのぬめりの助けを借りているとはいえ、本来何かを入れる場所でなく、九条を入れた事があるとはいえ随分前の1度きりだ。
体が華奢な祐羽のソコは狭くキツく指への抵抗感は大きい。
祐羽自身も固くなっているのも要因のひとつだ。
九条は指を前後に動かしながら中を解していく。
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