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第371話 ※
「ハァッハァッ、ううっ、止めてぇ…ンンッ」
祐羽はその異物感によって、その口から先程の甘い声ではなく苦悶の声が漏れはじめてしまった。
ううっ、苦しい…変、止めて欲しい…
そのせいで祐羽は尻にも力を入れてしまい、九条の指も動かすのが難しくなる。
「や、やぁ~もう抜いて…くださ、ううっ」
それでも指で中を解すことを止めない九条に、祐羽は泣き言を溢した。
「あっ、…ンッ」
そんな恋人に優しくキスを送ると、九条は唇で乳首を再び愛撫していく。
ちゅっと吸われて、くすぐったさに祐羽が甘い吐息をつく。
それから舌で押し潰す様に数回舐められる。
同時に孔も指で軽く出し入れを繰り返された。
そちらの異物感が気になるものの次に乳首へと施された刺激に意識が向かってしまう。
勃ち上がった小さな乳首の先端を舌先で軽く刺激されれば、むず痒くもどかしさが沸き起こる。
「あっ、やっ、ぁんっ」
止めてくれと伝えたいけれど意を決して視線を落として見ると、九条がちょうど自分の乳首へとむしゃぶりついた瞬間だった。
「あぁ…んっ!んっ、あっ、あぁっ」
わざとらしく音を立てて吸い付かれ口内で食むようにされては、祐羽の顎は天を向くしかなかった。
胸を九条に押し付ける様に反らしてしまう。
そんな自分に気づいていたけれど、乳首への愛撫は正直気持ちよくて抵抗力を奪っていく。
反対の乳首へもして欲しい等と脳の奥に潜む本能が訴えていた。
「あっ、あっ、んっ、んっ、んっ」
九条に伝わっていたわけではないだろうが、タイミングを図ったように反対の乳首へも唇が落とされた。
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