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第410話 7

松苗刑事は小綺麗な顔をしている若い刑事で、その華奢な上半身を惜しげもなく晒して、入ってくる。 その様子を温泉の客が注目していた。 神楽の隣にピッタリくっついて、集めてきた情報を報告している。 別に普通の在り来たりな展開だ。 だが、松苗はダメだ。 亮介の中では、小綺麗で若くて華奢な男イコール祐羽なのだ。 祐羽が他のエロジジイに体を見られるなど、言語道断!! 許せない。 「はぁっ…温泉…。行くのやめたい」 けれど、妻と息子の喜び様といったら…! 「お父さん!温泉楽しみだね!!」 息子の可愛い笑顔に、貸し切り露天風呂を予約すると心に強く決めた亮介だった。 後日、無事に貸し切り露天風呂を予約する亮介を見ながら香織が口を開く。 「もうっ、あなたったらゆうくんに甘いんだから」 「うるさい!」 呆れた溜め息を笑いながら吐く香織に亮介はプイッと顔を背けた。 「お前には祐羽の可愛さが分からないのか?!」 真剣な様子の亮介に香織は「可愛さ?」と首を傾げた。

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