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第433話 2
中学生になった祐羽は、相変わらずの呑気な少年だった。
男女交際には興味なければ、エッチな事なんて欠片も頭に無かった。
そんなある日の事だった。
クラスでも子どもっぽくて奥手な祐羽は、普段から好きな子をいじめるというガキっぽい男子からのちょっかいを受けていた。
特に酷いいじめではなく、からかう程度だ。
男子は大きく3つのグループに分かれており、ひとつはイケメンや派手な男子の集まる女子からの人気グループ。
もうひとつは、発言力があるヤンチャでイケメングループに対抗するグループ。
そして地味だったり大人しい残りのグループだ。
祐羽はどちらかといえば大人しいグループに所属はしているが、仲の良い友人がイケメングループにいるので普段は大丈夫だった。
が、その日は丁度友人達がそれぞれの用事で昼休みは部屋を抜けていたのだ。
そこへヤンチャグループがやって来た。
普段、イケメングループにガードされている祐羽がひとりなのだから、からかうには絶好のチャンスだった。
「お~い、月ヶ瀬」
「ぬ、沼田くん」
何やらニヤニヤして来るのは絶対に嫌な事をするに違いない時だ。
沼田の他にも数名がニヤニヤして祐羽を取り囲んだ。
「これ、なぁ~んだ?」
そう言われて、差し出されたスマホ画面を見た。
中学生の祐羽は、まだスマホを持たせて貰っていない。
いいなぁ~と思いながら何気なく画面を見た。
「…?見たよ?」
だから何だろう?と首を傾げながら、沼田を見上げた。
「「「「「!!!!!!!」」」」」
見上げた祐羽にグッと息を詰まらせてカッと赤くなった沼田達は我に返った。
「バーカッ!!よく見ろよ、ここ!!!」
そう言われて示された所を見た。
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