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番外編『九条一臣のアルバイト』
※高校時代の九条。初めてのアルバイトに挑戦します。
※高校時代の友人も出ます。
※特に何も起こらない。九条がイケメン力を世間に知らしめるだけの話し。
※お約束なパーフェクト設定な九条が苦手な人は引き返して下さい。
※最後に九条と祐羽の未来のオマケもあるよ♪
祐羽…頑張れ…。
※アンケートご協力ありがとうございました。
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「あ?カフェのバイト?」
九条一臣は怪訝な顔をして、友人の鳥海の顔を見た。
鳥海 敬 はクラスメイトで友人のうちの1人だ。
茶色に染めた髪の似合う今どき風のイケメンを駆使して、その笑顔に見合う気軽な生き方をしていた。
自由奔放な鳥海と、将来の道を決められ…そしてそれを受け止めている一臣とでは性格も生き方も真逆だが、一応友人として成り立っていた。
鳥海のサッパリした性格は嫌いではない。
おまけに一臣の外見や背景を特別視せず、気にしないで気軽に友人としてつきあってくれる。
寧ろ面倒が少なくて楽で、貴重な存在とさえ感じていた。
「そうそう。お前、なんか短期間だけバイトしたいって言ってただろ?」
そう言われて、確かにそんな事も言ったな…と記憶を辿る。
周囲がバイトだなんだと言い始めたのを聞いて、自分も社会勉強としてやってみてもいいかもしれないと思ったのがきっかけだ。
家にはそれなりに金はあるし、小遣いだって不足はない。
けれど、大学を卒業して社会に出るのは決まっているのだから多少は経験していてもいいだろう、と。
どうやら一臣の何となく呟いたのを聞いて記憶に留めておいてくれたらしい。
そして、鳥海が提案してきたのはカフェバイトだった。
「でも、何でカフェなんだよ?」
「いや、ちょうどコレに載ってた」
と、目の前に出したのは『トントンワーク』という豚が目印のお仕事バイトの情報誌だ。
そう言って鳥海が開いたページに載っていたのは【人気のカフェ!オープニング短期スタッフ募集中】とある。
都内では人気の店の3号店ということで、どうやらオープニングの忙しい時期だけのバイトが欲しいらしい。
期間は1ヶ月間となっていた。
これは一臣にとって好都合だ。
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