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それからオーダーの取り方や注文された品物の運び方、フードの盛りつけなどを教わっていった。 そして、ひとりずつ最終チェック。 ここでも一臣の能力は遺憾なく発揮され、オーダーを取ると試験官役の女性スタッフは(カッコいい…)と頬を染めてうっとりするし、品物もバランス感覚がいいので幾つも乗せて1度にたくさん届けられるし、フードの盛りつけも1度で完璧に仕上げてしまう。 まさにパーフェクト。 そこでバイト仲間の間では密かに『パーフェクト王子』という恥ずかしい称号で呼ばれることとなるが、九条は知らない。 ・・・・・ そして、カフェオープンを迎えた。 「いらっしゃいませ」 「「「!!!!!」」」 客である女性3人組は、目を見開いて一瞬固まる。 「何名様でしょうか?」 「あ、う、さ、3人です…」 何とか声を振り絞ったが、視線は外せない。 目の前にいる長身のイケメンからは、いい匂いもする。 キャーキャーキャーヤバいよ、マジでヤバーイ!! と、背後で声にならない声で叫ぶ。 これで何組目だろうか? 九条を見たらこんな反応ばかりだ。 オーダー取っても注文された品を運んでも、だ。 どうでもいいが、スマホのカメラを向けるのは止めてくれ。 これは、すぐさま社員が入り口に【スタッフの撮影禁止】と対応してくれたので助かったが…。 とはいえ最初に行ってまんまと顔をパシャリと収めた女性達が『めちゃくちゃイケメン発見した!!』とか『オープンした3号店に絶対行ってみて~超イケメン店員さんいるよ!』というのがPuitterで拡散されてしまったのだ。 お陰で大忙し、売り上げも最高。 店長には泣いて喜ばれ長期のバイトをお願いされたが、当然断った一臣だった。

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