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うぇっ、最悪じゃねーか。
どうみてもヤのつく職業っぽい。
しかも店から裏通りへ出る道を殆ど塞がれていて、隙間を通るにはバイクが車に擦りそうな恐怖がある。
それだけはダメだ、ヤバい、人生詰む。
交代要員は駅が近いからか徒歩だし、店舗の表から来て建物横の隙間を通れば問題ない。
けれど、バイクは通れない。
くっそ~ついてねぇなぁ~。
早く退いてくれぇ!
田中が戸惑っていると、後ろからドアの空く音がした。
見ると、九条が出てきたところだった。
そういや、こいつ歩きだったよな?
こいつも店舗の横通ってお先に失礼~って帰るつもりだろ?
ことごとく気に食わない野郎だ!!
なんて思っていたら、まさかの展開が起きた。
黒塗りの車から数人降りてきたかと思うと、こっちを見るではないか。
怖い!怖すぎる!!店に戻ろう!って、九条~?!
田中が退避を決意した矢先、九条は反対にヤバい方へとそのまま歩いて行く。
アイツ何考えてんだバカじゃねぇーの?!
どんだけ肝が座ってんだよ!!
とかなんとか心でギャーッと叫んでいた田中。
「一臣さん、お迎えにあがりました」
九条が側まで行くと、男たちが一斉に頭を下げた。
「また呼び出しか?」
「このまま行きますので」
そう言われ、男に開けられた後部座席へと乗り込んだ九条。
唖然とする田中の存在など、これっぽっちも気にせず闇の世界へと車は消えて行くのだった。
以後、田中は九条には一切噛みつかない関わらない。と心に誓い大人しくバイトに励むのであった。
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