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着替えが終わると、俺たちは我先にと体育館へと向かう。
それが今日みたいな日は、皆ゆっくりとしている。
一年生は流石にそそくさと仕度を済ませると出て行くのだが、二年生の一部と三年生はグダグタと残っている。
この部室内の人口密度。
狭い部屋に大きな男が、暑苦しいことこの上ない。
俺は着替えをしようとシャツを脱ぎながら、チラッとそちらを見た。
月ヶ瀬もロッカーに荷物を置くと、シャツのボタンへと丁度指を掛けているところだった。
ボタンに意識を集中していて気づかない様だが、部員の視線は月ヶ瀬を見ていた。
先輩達、その顔やめて下さい。
ニヤニヤしていてヤバイです。
おい、渋谷。
今のお前はイケメンの名前が泣くぞ?
彼女いるだろ?
加藤!
お前のその顔は気持ち悪すぎる!!
そうこうしているうちに月ヶ瀬がシャツを脱いだ。
シャツの下にはきちんと肌シャツを着ていたが、それにも手を掛ける。
部活はハードで汗をかきまくる。
なので、Tシャツ一枚で皆やっているからだ。
けれど、その着替えがヤバイのだ。
月ヶ瀬がシャツの裾を捲り上げた。
『おおオォ~~~♪』
その瞬間に声の上がらないリアクションのみの歓声が起きたのを俺は見た。
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