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「っ!!い、いえ…何でもないです!!」 不意打ちの笑顔は今まで殆ど見なかっただけに心臓に悪い。 とはいえ、昨夜は蕩けるほどに見ることになったが。 「あの…、僕、やっぱり起きます」 祐羽は手を伸ばそうとしたものの途中で止めて、九条に申し出た。 昨夜は自分も気持ちが九条へ全力で向いていたので、初心者だったにも関わらず無我夢中で訳もわからず求めてしまった。 でも初心者だからこそ、九条の手管に翻弄されて受けるだけで精一杯だったのだ。 そして、九条も初めての時以上に激しく自分を求めてくれた。 そのお陰で本気で全身が気だるくて、節々と人には言えない場所が痛くて動けない。 まっさらな初めての時も痛くて怠くて動くのが辛かったけど、2回目になる今回は本当に無理…。 祐羽はヨヨヨ…と情けなく腰をさすった。 すると、身動きが殆ど取れない祐羽を見て、九条がこうして朝食というには時間的には遅いが食事を持って来てくれたのだ。 その優しさが胸を温かくしてくれる。 ヤクザなのにな。 九条さんは本当に優しい。 「僕、起きて向こうで食べます」 「ここでいい。…無理させたからな」 「う…っ」 なぜ自分がベッドで朝食を食べる羽目になってしまったかを理解してはいるが、改めて本人の口から面と向かって言われると顔が真っ赤に染まってしまう。 恥ずか死ぬとは、このことか。 激しく求められ九条を受け入れた結果、体中を愛撫されアソコにたくさん精を注がれた体はベトベト。 おまけに自分も放ったので、九条の腹も濡れたし、ベッドのシーツも精液でぐっしょりしていた記憶は微かにある。 けれど翌朝、自分の体もシーツも綺麗さっぱりしていて一切の不快感は無かった。 意識を手放していたので気がつかなかったが、九条が体を綺麗にし、シーツも新しくしてくれたらしい。 なんて優しいんだろう…、 「…って、あれ?」 ここで祐羽は漸く気がついた。 「何か、違いませんか?この部屋…」

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