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この声は!
「九条さん…!!」
そこには威風堂々とした祐羽の愛しの旦那様が立っていた。
顔を見ただけで涙が出そうだ。
一瞬ウルッとするが、朝出て行ったはずの九条が何故ここに居るのだろうかという疑問が浮かぶ。
「でも、何でここに?!」
すると側に控えていた眞山が説明の為に一歩前へ出た。
「監視カメラの画像データをこちらのスマホなどにも自動的に送られる仕組みになっておりますので」
「空港からとんぼ返りだよ」
その反対に立っていた中瀬が苦笑いした。
「どうでもいいが、何時までそうしてるつもりだ」
そのひと言と同時に九条の一瞬の技で撃たれ、それが見事猫村の腕を打ち抜いた。
お陰で祐羽は地面にボテッと無惨に落とされた。
「ううっ、痛い…」
乱暴なものの無事に解放される。
そして精鋭揃いの九条部隊によってあっという間に鎮圧された山猫組。
にゃんにゃん泣いて犬…いや狼にキツいお仕置きをされるのであった。
「九条さん…」
「無事か?」
山猫組が引っ立てられていく中、九条が祐羽を抱き起こした。
「はい。お陰様でなんとか」
ちょっと痛いが、無事に再会できて本当に良かった。
抱き合ったふたりは、お互いの無事を確認して安堵する。
「それにしてもお前の極妻姿なかなか良いな」
九条が可笑しそうにそう言った。
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