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番外編『夜中にメッセージ』
今夜は遅くなった。
仕事を終えて事務所に寄ると思わぬ時間を取ってしまったのだ。
帰宅した九条は、早々にシャワーを浴びて汗を流すとバスローブを羽織りダイニングへ向かった。
疲れを感じる眉間に皺を寄せ気だるい様子で冷蔵庫から冷たいミネラルウォーターを取り出すと、一気に渇いた喉を潤す。
「フウッ…」
小さく溜め息をついた九条は、テーブルに放置していた携帯が通知で光っているのに気がつく。
時計を確認すると夜中の1時をとっくに回っている。
まさかな…。
期待もせずに確認してみれば、可愛い仔犬からのメッセージ。
《お疲れ様です。
明日、会えるのを楽しみにしてい》
《い》でメッセージが終わっていて、何故かゆるキャラの意味の分からないスタンプが3つも送られて来ている。
送信時間は0時過ぎだ。
「フッ」
思わず笑ってしまった。
寝落ちしたな。
九条は《子どもは早く寝ろ》と、メッセージを送った。
九条は祐羽の寝落ちしている様子を想像して、明日はどうからかってやろうか…と想像するだけで一気に疲れが吹き飛ぶのだった。
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