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暫くグズグズ言っていた祐羽だったが、九条にあやすようなキスを幾つも施され次第に涙が止まっていった。 このままキスを永遠にされていてもいい気さえしてくる。 それほどに今のキスは優しい。 「九条さん…」 祐羽は涙に濡れた目を向けた。 「お前の言いたいことは分かった」 「えっ?」 目をパチクリさせる祐羽に九条の優しい瞳が向けられる。 「気になることがあれば遠慮なく言え。俺も言うようにしよう」 「…!!」 九条さん僕が言いたかったこと、ちゃんと分かってくれたんだ。 良かった…。 「ありがとうございます、九条さん。」 これで九条との気持ちが、繋がりがまた深くなっていくのだと安堵する。 祐羽は最後にもう1度グスッと鼻をすすると、嬉しさにエヘヘと笑ってみせた。 そんな祐羽の顔を見て九条もククッと小さく笑った。 その顔が本当に面白そうだったので、益々祐羽も嬉しくなってお互いに笑っていた。 ハッ!! 少しして直ぐに祐羽は気がついた。 待って、僕。こんな格好…恥ずかしすぎる!! 気がつけば裸体を晒していることを思い出し、顔がカッと熱くなる。 アワアワし始めた祐羽に九条が僅かに表情を変えた。 その一瞬だけで意地悪く笑ったのが祐羽には分かった。 そんな祐羽の予想は的中する。 「わあっ!!?」 いきなり抱き上げられて、ベッドから下ろされた祐羽は落とされては堪らないと九条にしがみついた。 ガッチリした体格の九条に軽々と運ばれて行く先は風呂場。 「風呂入るぞ」と九条は有無を言わさず祐羽を裸に剥くと先に浴室へ押し込み自分も全裸になって入ってきた。

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