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この人と一緒に…? 怖い、怖い、怖い。嫌だ。 「九条さん…っ」 小さく小さく絞り出す様に助けを求めて祈る祐羽の首筋に、突然強い力が遠慮なく加えられた。 「グッ!?」 いきなり加えられた痛みと苦しさに驚き抵抗すると加藤が笑った。 「力もう少し入れたら折れるか?」 「!!?」 その言葉に殺されてしまうと恐怖を感じた祐羽は懸命に手足をバタつかせるが「殺されねぇわ」とバカにした様に笑いながら今度は突き放され祐羽はよろめく。 この加藤からすれば、自分はいとも容易く扱える完璧に暇潰しのオモチャだった。 「お前ら使って紫藤と九条に土下座させてやる」 九条さんと紫藤さんを? 一体何をするっていうんだろう。 ヤクザの抗争ってやつ? でも土下座だなんて、そんなの許せない! やはり目的は九条と紫藤を陥れる事だと分かり、祐羽は思わず加藤を睨んだ。 恐怖はあっても九条の危機には黙っていられなかった。 「何だその目は」 加藤にドスの利いた声で凄まれビクリと怯むが、九条の命が掛かっているかと思うと負けまいとして目を反らさなかった。 「まぁいい。明日の昼迄は動きも無しで暇だし、丁度退屈してたからお前で遊んでやる」 加藤が鼻をフンッと鳴らして上から見下ろしてくる。 「あっちの二人には手を出すと不味いが、お前なら殺さなけりゃ、特に何も言われてねぇからいいだろう」 その言葉に祐羽の息が止まった。 祐羽になら何をしてもいい…つまり暴力を奮ったところで、ここに居る人間は誰も文句は言わないと言う事だった。 さっきまでの祐羽が抱いた対抗心は、殴られた時の恐怖によるフラッシュバックで萎えてしまう。 「ところでションベンいいのか?」 「ひうっ!!」 足で前の部分を軽く蹴飛ばされて、その刺激に祐羽の尿意は一気に限界まで上り詰めてしまった。

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