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下手をすると加藤の手で顔を覆われて息さえ出来なくなりそうだ。 そんな恐怖が頭を過る祐羽に、加藤は睨みながら小声で脅しを掛けてくる。 「抵抗したら、ブッ殺すからなぁ」 中瀬と外崎には通用しない恫喝が祐羽に有効だと既によく分かっているからだ。 「ンンーッ!ンーンンーッ!!」 恐怖に一瞬固まった祐羽だったが、相手の意図を知り我に返り再び抵抗をする。 加藤は馬乗りになると自分を叩いてくる祐羽の両手を再び掴むと床へと乱暴に縫い付けた。 「痛っ!」 気がつけば興奮に息を荒げながら加藤が自分を真上から見下ろしている。 只でさえ大きい上に中年体型の加藤が股がると、体重はそこまで掛けられていなくとも祐羽は圧迫感に息苦しさを感じ顔を歪める。 「このっ!放してっ、放せぇーっ!!」 狭いトイレの空間に男とふたり攻防を繰り広げ、暑さと圧迫感に頭がクラクラしてくる。 元々体力の無い祐羽はゼーゼーと苦しい息を吐く一方で、加藤は汗を流しながら興奮にハァハァと呼吸を繰り返す。 加藤が何を思ったのか分厚い唇を重ねて来ようとして祐羽は思いきり顔を背けてギリギリで避ける。 唇は耳の下へと落ちチュッとキスするとベロベロと舐めながら下へと下りていく。 「ひっ、…気持ち悪い、嫌だ、嫌だぁっ!!」 祐羽が頭を振って訴えたところで、加藤の動きは止まらない。 そして気のせいではなく最悪なことに、加藤の下半身の膨らみが硬くなっているのを感じた。 勘違いであって欲しい…と思ったが加藤のアソコが大きく張り出していてゴリッと祐羽の体に擦り付けられ嫌悪と恐怖に顔をひきつらせた。 殺されるのも嫌だが、体を好き勝手されるのも絶対に嫌だ。 以前に知らない男に襲われた時を思い出す。 その時に助けてくれたのは今会いたくて堪らない愛しい恋人である九条だ。 「九条さんっ、九条さん!お願いっ…!!」 加藤を嫌悪で睨み抵抗しつつなんとか声を上げ助けを求めるが、そんな幸運は続くはずもなく、九条どころか誰も助けに来る様子はない。

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